iPadに搭載されている「Siri」は、「Hey Siri」と話しかけるだけで音楽を流したり必要な情報を教えてくれる便利な機能です。しかし、「Hey Siri」と話しかけてもSiriが起動しないといった不具合が起きることがあります。普段からSiri機能を活用としているという方は、突然Siriが起動しなくなると少し寂しい気持ちにもなりますよね・・・。

iPadは精密機械なので、何が原因で急に不具合が起きるか分かりません。その不具合の中には、Siriが起動しなくなるといった症状が起こることもあります。そこで、今記事ではiPadで『Siri』がきどうしなくなる不具合の原因と対処法について解説していきます。

iPadで『Siri』が起動しなくなる原因

iPadで突然Siriが起動しなくなる不具合の原因はいくつか考えられます。そこで、ここではiPadでSiriが起動しなくなる原因についてご紹介していきます。原因が特定できれば対処法もスムーズに行うことができるので、まずはよくある原因について覚えておくと良いでしょう。

Siriの設定に問題がある

Siriは、最初に登録したiPadユーザーの声にだけ反応するよう設定されています。通常は使い始めるときに設定されますが、何らかの拍子で声を認識できなくなっている可能性があります。これは「設定」→「Siriと検索」で再度設定できます。

一度「“Hey Siri”を聞き取る」の設定をオフにして再度オンにすると、声を認識させる画面に移行するので、指示に従って何回か話しかけるだけで再度設定することができます。

ソフトウェアに不具合が発生している

iPad本体のソフトウェアに不具合が発生すると、Siriが起動しなくなるといった症状が発生することがあります。また、アップデートせずに古いiOSのまま使用し続けている場合でもSiriは起動しません。古いiOSの場合は、最新のiOSにアップデートしましょう。iOSのバージョンは「設定」→「一般」→「情報」の中にある「バージョン」で確認できます。

インターネットに接続されていない

Siriは、インターネットに接続されていないと情報を検索できないので正しく反応してくれません。iPadがインターネットに接続されていない場合は、「ネットワークの接続に問題があります」や「もう一度やり直してください」などの警告が画面に表示されたり音声で案内されます。

インターネットに接続されていない場合は、「設定」を開き、Wi-Fiであれば「Wi-Fi」、モバイルデータ通信なら「モバイル通信」を選択し設定します。また、「機内モード」がオンになっている場合は、コントロールセンターからオフにしましょう。

マイクの故障

iPadを「地面に落下させた」、「強い衝撃を与えてしまった」「水没させてしまった」などが原因でマイクが壊れてしまっている可能性もあります。落下や水没させてしまった後にSiriが起動しなくなった場合は、iPad内部にあるマイクパーツ自体が故障している可能性が非常に高いです。

iPadに備わっているマイクが物理的に故障していることが原因でマイクが反応しなくなった場合は、FaceTime使用時に相手に声が届かなくなることもあります。また、水没が原因でマイク機能を司るiPad内部の基板がショートしている場合も、当然マイクの不具合に繋がります。

iPadでSiriが起動しなくなったときの対処法

iPadでSiriが起動しなくなる原因について分かったら、次にその対処法について解説していきます。原因が特定できている場合は、今回ご紹介する対処法を試してみて下さい。

iPad本体を再起動する

iPad本体の一時的な不具合が原因である可能性が考えられる場合は、一度iPad本体を再起動してみましょう。iPadを再起動するだけで症状が改善される可能性があります。
以下が、iPadを再起動する方法です。

Face ID搭載のiPadの場合

1.音量を「上げる」ボタンを一瞬だけ押して離します。
2.音量を「下げる」ボタンを一瞬だけ押して離します。
3.電源ボタン(サイドボタン)をAppleのロゴマークが表示されるまで押し続けることで強制再起動ができます。

ホームボタンがあるiPadの場合

1.ホームボタンと電源ボタンを同時に押し続けます。
2.Appleロゴマークが表示されるまで長押しすると、強制再起動ができます。

iOSのバージョンをアップデートする

iOSのバージョンを最新のものにアップデートしていない場合は、最新のiOSにアップデートすることで症状が改善されることがあります。お使いのiPadのiOSのバージョンが最新ではない場合はアップデートしてみましょう。

iOSのアップデート方法は、iPadの設定アプリからアップデートする方法と、パソコンのiTunes経由でアップデートする方法の2パターンあります。以下が、iPadのiOSをアップデートする方法です。

iPadの設定アプリからアップデートする方法

【1】iPadをWi-Fiに接続します
【2】「設定」⇒「一般」⇒「ソフトウェア・アップデート」の順に進みます
【3】「ダウンロードしてインストール」⇒「インストール」の順にタップします
【4】パスコードを入力するとアップデートが開始されます

パソコンのiTunes経由でアップデートする方法

【1】パソコンをインターネットに接続しiTunesを起動します
【2】iPadとパソコンをケーブルで接続します
【3】iTunesに表示されている接続したiPadを選択します
【4】iTunes上で「アップデートを確認」をクリックします
【5】「ダウンロードしてアップデート」をクリックします
【6】パスコードを入力するとアップデートが開始されます

復元(初期化)する

最新のiOSにアップデートしても症状が改善されない場合は、iPadを復元(初期化)してみましょう。初期化する方法はパソコンを使用する方法と設定アプリから行う方法の2パターンがあります。

<iPadを初期化する方法>

「設定アプリ」→「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」→「iPadを消去」の手順で進むことでiPadを初期化することができます。また、パソコンと接続して、iTunes内にある「iPadを復元」を選択することでも初期化することが可能です。

ここで注意したいのが、iPadを初期化すると工場出荷時の状態に戻ってしまうので、データは全て消去されてしまいます。そのため、初期化作業をする前は必ずデータのバックアップを取っておきましょう。iPadを初期化してしまうと失ったデータを元に戻すことはできません。

マイクの部品を交換する

ソフトウェアに不具合が原因ではなかった場合は、iPad内部の基板やマイクの部品が物理的に故障している可能性があります。その場合は、部品を交換する修理で症状を改善することができます。しかし、iPadの部品交換は素人が簡単にできるものではないので、iPad修理の専門業者に依頼する必要があります。

最近では自分で修理する「DIY修理」が流行っているようで、実際にiPadの分解手順や動画などを配信しているサイトも存在しますが、慣れない人がiPadの分解を行うと他の箇所まで壊してしまう危険性があります。特にマイク機能が備わっている部品を交換するのは非常に難しいです。iPadの修理は素直にプロに任せるようにしましょう。

症状が改善しない場合は修理に出しましょう

どんなに大事に使用していてもiPadは精密機械なので、なにかしらの原因で突然壊れてしまいます。iPadで『Siri』が起動せず全く反応しなくなった場合は、本体内部で物理的に故障している可能性も十分考えられます。

そんな時は、Appleサポートの正規店や専門の修理業者に相談するようにしましょう。専門の修理業者の場合は、お店にもよりますが即日で修理が出来るケースがほとんどです。以下では、Appleサポートの正規店と専門の修理業者に依頼した場合の修理費用について解説しています。

iPadの修理にかかる費用について

iPadでSiriが起動しなくなった理由がマイクの故障だった場合、その状態でiPadを使用し続けるのは非常に不便です。そこで、ここではiPadの修理にかかる費用について、正規店と非正規店の2パターンに分けて解説していきます。

正規店に修理を依頼する場合

Appleサポートの正規店に修理を依頼する場合、AppleCare+に加入しているかいないかで修理料金は異なります。

AppleCare+に加入している場合

AppleCare+に加入している場合は、1回4,400円程で修理することが可能です。そのため、AppleCare+に加入している場合でiPadのマイクが壊れてしまった際には、4,400円程での修理となります。また、修理を依頼する場合は、Appleのサイトから事前に予約をすることができます。

直接持ち込んだ場合は、その日の内に修理することも可能ですが、配送での修理を依頼した場合は、修理にかかる時間は約10営業日となっています。また、正規店での修理は、修理ではなく「本体交換」での対応になるため、iPad内のデータは初期化されてしまいます。修理に出す前には必ずデータのバックアップをとっておきましょう。

AppleCare+に加入していない場合

AppleCare+に未加入の場合は、当然AppleCare+の保証サービスを受けることができません。そのため、修理料金も機種によりますが40,000円~90,000円程かかるので、AppleCare+に加入している場合と比べても高額な修理料金になってしまいます。

さらに、データが初期化されることや配送修理の場合の修理期間が10営業日であることについては加入している場合と変わらないので、iPadを使っているならAppleCare+には必ず加入しておくことをおすすめします。

専門の修理業者に修理を依頼する場合

iPadの修理に関しては、Appleサポートの正規店に修理を依頼する以外にも、専門の修理業者に修理を依頼するという手段があります。専門の修理業者は、一般的に「非正規店」と呼ばれており、非正規店と聞くと正規店に比べて信頼できるのか不安になると思います。

しかし、必ずしも正規店がすべての面で優れているというわけでもないようです。

非正規店の方が修理にかかる時間は短い

故障内容や混雑状況によって変わりますが、正規店は修理に時間がかかる場合が多いです。また、正規店であるApple Storeは日本国内には数店舗しかありません。しかも、それらの店舗は大都市圏内に集中しているので、地方にお住いの方は配送での修理依頼になります。

さらに、どの店舗も大量の修理依頼を抱えているため、店舗持込の場合でも常に店舗は混んでおり、2、3時間待たされるのは珍しいことではありません。開店前には店舗前に行列ができていることもあります。

非正規店の方が修理にかかる金額は安い

こちらも故障内容やAppleCare+に加入しているかどうかによって変わってきますが、保証未加入の場合は非正規店の方が修理にかかる金額が安く済むケースが多いようです。正規店では、保証対象外の修理となると費用はかなり高額になりますが、保証が適用されれば安く抑えられます。保証対象外の場合は、非正規店での修理も検証してみましょう。

非正規店の場合、データは消えない

iPadを修理に出すとき、修理金額も気になりますが、人によってはデータが初期化されると困るという意見も多いようです。正規店では、修理ではなく「本体交換」での対応になるため、必ずデータは初期化されてしまいます。しかし、非正規店の場合は部品交換での修理になるため、データを消さずに修理することが可能です。

まとめ

いかがでしたか?以上が「iPadでSiriが起動しなくなる不具合の原因と対処法について」でした。iPadを使用していると突然Siriが起動せずに正常に反応しなくなることがあります。iPadのマイク故障が原因でSiriが反応しなくなっている場合は、Siriに指示すること以外にもFaceTimeの使用時に相手に声が届かなくなるなどの症状が起きます。

ソフトウェアの問題が原因だった場合は、iPadを再起動したりiOSをアップデートさせることで症状が改善されるケースもあります。iOSアップデートでも改善できなくても、本体を初期化することで症状が改善される可能性もあります。

今回ご紹介した対処法を全て試しても症状が改善されない場合は、Apple Storeか専門の修理業者に相談してみましょう。Apple Storeに修理を依頼する場合は、本体交換となってしまうため、事前にデータのバックアップは取っておきましょう。

バックアップが面倒だったり、修理に出す時間がないという方は、データを残したまま短時間で修理ができるiPad専門の修理業者に依頼することも検討しましょう。

総務省登録修理業者「モバイル修理.jp」についてはコチラ>

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