iPhoneのトラブルはディスプレイに関するものが非常に多いです。「画面が割れた」「タッチ操作ができない」「液晶に縦線が表示」などが主なトラブルですが、中には「画面に隙間ができた」という症状もあります。徐々にiPhoneの画面が浮きあがってフレームとの間に隙間ができてくる症状です。

そんなiPhoneの画面に隙間ができる症状を放置して、そのまま使い続けているという人はいませんか?iPhoneの画面に隙間ができているだけなら動作に問題がないので、そのまま放置して使い続けている人も多いようです。

しかし、iPhoneの画面浮きは本体の故障などの重大なトラブルに繋がりかねません。そこで、今回はiPhoneの画面が浮いてしまう原因を解説した上で、画面浮きを放置するリスクと対処方法についてご紹介していきます。

iPhoneで画面に隙間ができる原因

まず初めに、iPhoneの画面に隙間ができる時に考えられる原因について解説していきます。

バッテリーの膨張

iPhoneで画面に隙間ができる原因でまず考えられるのは、バッテリーの膨張です。iPhoneは本体のサイズをコンパクトになるよう設計されているため、バッテリーや各種パーツなどが隙間なく組み込まれています。そのため、バッテリーが膨張すると圧力によって画面が押し上げられ、画面に隙間ができる原因に繋がります。

iPhoneに使用されているリチウムイオンバッテリーは、1年半~2年で劣化してくると言われています。劣化が進行すると本来の80%以上のパフォーマンスが発揮できなくなり、バッテリーにも負荷が掛かってしまい使い方によってはバッテリーの劣化によって膨張することもあります。

本体フレームの変形

iPhoneを落下させてしまった時などに、衝撃で本体のフレームが歪んでしまうことがあります。iPhoneのフレームは金属製で強度はありますが、強い衝撃には耐えることはできません。
大抵の場合は、落とした衝撃でiPhoneの画面も割れてしまうのですが、運よく画面が割れていなかった場合でもフレームには確実にダメージを受けています。

iPhoneのフレームが歪んでしまうと、フロントパネルがフレームに収まらなくなり画面に隙間ができることがあります。

フレームの劣化

iPhoneのフレーム部分が劣化することで画面に隙間ができることもあります。iPhoneのフロントパネルはガラスにプラスチック製のフレームが固定されて作られており、この部分が劣化するとガラスとプラスチックが剥がれて画面が浮いてきます。

通常の使用方法ではそこまで劣化することはありませんが、高温・多湿の環境で使い続けているとこのような劣化を起こすこともあるので注意が必要です。

品質の悪い部品で修理

過去にiPhoneの画面を修理したことがある場合は、品質の悪い部品を取り付けられてしまったことが画面に隙間ができる原因になるケースもあります。

特に修理に出してから日が浅いのであればその可能性が考えられます。最近ではiPhone修理を専門にするお店が急激に増えていますが、中には「技術や経験が不足している」「費用を抑えるために格安で品質の悪いパーツを使用している」など、様々な修理業者が存在するのでお店選びには注意が必要です。

そのようなお店に再度修理を依頼しても同じトラブルが発生する可能性が非常に高いので、改めて信頼できる修理業者へ依頼するようにしましょう。

画面浮きを放置した場合のリスクについて

iPhoneの画面に隙間ができている状態でも普通に使用できるからとそのまま使い続けてしまう人も少なくありません。しかし、iPhoneの画面に隙間ができている症状を放置してしまうと新たなトラブルを起こす原因となってしまいます。

そこで、ここではiPhoneの画面に隙間ができている症状を放置するとどのようなトラブルが起きてしまうのか解説していきます。

画面が壊れてしまう

iPhoneの画面に隙間ができている症状を放置していると、急に画面の操作ができなくなる、もしくは画面が映らなくなることがあります。これは、画面が浮きあがっていることが原因で画面のケーブルが断線して起こるトラブルです。

完全に断線していなくても少しでもケーブルが傷付いてしまうと画面の操作ができなくなる、もしくは画面が全く映らなくなります。

iPhoneの画面が映らなくなるとデータのバックアップを取ることができないため、買い替えたとしてもデータは全て失ってしまいます。

隙間から汚れや水分が混入する

iPhoneの画面に隙間ができていると、隙間から汚れや水分が内部に入り込んでしまうケースは少なくありません。iPhoneは精密機械なので、内部に汚れや水分が入り込むと致命的なトラブルを引き起こす可能性が非常に高いです。

最悪の場合、iPhone内部にある基盤やバッテリーがショートしてしまい、致命的なダメージを負って修理ができなくなることもあります。また、iPhone内部に入り込んだ汚れなどによってバッテリーが傷付くと、バッテリーが発火して大きな事故になってしまうリスクもあります。

このように、iPhoneの画面に隙間ができている症状を放置すると様々なトラブルを引き起こしてしまいます。最悪の場合はiPhone本体が致命的なダメージを負って修理できなくなりデータを全て失ってしまう可能性も十分にあります。

iPhoneの画面浮きは放置せず、なるべく早めに対処しましょう。

iPhoneの画面に隙間ができている時にやってはいけないこと

iPhoneの画面に隙間ができている時、修理に出す時間がないからと応急処置をしておこうと考える人もいると思います。しかし、その応急処置が間違った方法だった場合、状況が悪くなってしまうこともあります。

そこで、ここでは「iPhoneの画面に隙間ができている時にやってはいけないこと」について解説していきます。

接着剤を流し込む

iPhoneで画面に隙間ができると本体と画面の間に隙間ができるので、ついつい接着剤で固定してしまおうと考えてしまいます。しかし、iPhoneは精密機械なので、接着剤などの液体を本体に流し込むことは非常に危険です。

接着剤でうまく隙間を塞ぐことはできても、接着剤がiPhone内部に流れ込んでしまい基盤などに達してしまうと、基盤がショートしてしまう恐れがあります。iPhoneの基盤がショートしてしまうと修理が非常に困難になり、復旧できなくなることも少なくありません。

また、基盤修理となると修理にかかる費用も高くなってしまいます。

テープや輪ゴムなどで画面を固定する

今度は接着剤ではなく、テープや輪ゴムなどで隙間を塞いでしまおうとしてしまうパターンです。この方法ならiPhone内部に液体を流し込まないので安全だと思うかもしれませんが、これもやめておいた方が良いです。
 
iPhoneの画面に隙間ができる原因が「バッテリーの膨張」だった場合、膨張しているバッテリーに負荷をかけてしまい発火してしまうリスクがあるためです。

また、画面に圧力をかけることで内側から膨張してきているバッテリーが原因で画面まで壊れてしまう可能性が非常に高くなってしまいます。本来ならバッテリー交換だけで済んだものでも、画面修理まで必要になってしまい修理にかかる費用が高くなってしまいます。

このように、良かれと思ってやった応急処置が状況を悪くしてしまうこともあるので、iPhoneの画面に隙間ができるときは、何もせずにプロに相談することをおすすめします。

iPhoneの画面に隙間ができるときの対処法

iPhoneの画面に隙間ができるときは、なるべく早めに修理に出すことをおすすめします。iPhoneで画面に隙間ができる原因は色々とありますが、どのような原因でも自然に直ることはありません。iPhoneの画面に隙間ができている症状を放置すると他のトラブルを引き起こしてしまう可能性が非常に高いです。

また、バッテリーの膨張が原因だった場合は、症状が進行してどんどん画面が浮きあがってきます。そうすると画面が壊れてしまい、最終的にはiPhone本体が壊れることも十分に考えられます。

どうしても修理に出す時間が無いという場合は、iPhone全体を透明なラップなどで優しく包んでおくと良いでしょう。画面に隙間ができている隙間から汚れや水分が入りにくくなるため、簡易的な応急処置になります。

この方法は応急処置なので、その状態では使い続けずに時間ができたらなるべく早めに修理に出すようにしましょう。

画面に隙間ができているiPhoneの修理方法

iPhoneの画面に隙間ができる時どこに修理の依頼をすればよいのか迷ってしまうと思います。そこで、ここでは画面に隙間ができているiPhoneの修理方法とお店選びのポイントをご紹介していきます。

正規店(Apple Storeや正規サービスプロバイダ )に依頼する場合

iPhoneが壊れた際、最初に思いつくのが正規店だと思います。正規店の中でもApple Storeと正規サービスプロバイダと言われる代理店が存在します。

しかし、「Apple Store」と「正規サービスプロバイダ」での修理は、基本的に同じなので一緒にご紹介します。「Apple Store」は日本でも数店舗しかないため、近くにApple Storeが無い方は「正規サービスプロバイダ」に案内されます。

修理にかかる費用はiPhoneの機種によって異なりますが、画面に隙間ができている場合は修理ではなく、「本体交換」になるケースが多く、保証に加入していない場合や保証が切れていると高額になってしまいます。

また、Apple Storeや正規サービスプロバイダでの修理は、事前に予約しておく必要があるのと、予約を取っていたとしても混雑していることが多く修理にはかなりの時間がかかってしまいます。

更に、画面に隙間ができている症状だと「本体交換」になるので、iPhoneに保存されているデータは全て失ってしまいます。事前のバックアップが必要な点も少し面倒に感じるかもしれません。

しかし、Apple Storeや正規サービスプロバイダで修理するのは悪い事ばかりではありません。iPhoneを購入する際にApple Care+や各キャリアの保証サービスに加入していた場合は、修理費用が安く済むケースもあります。

画面が浮いたiPhoneを修理に出す際は、事前に保証加入の有無を確認しておきましょう。

iPhone専門の修理業者に依頼する場合

最近ではiPhoneを専門にした修理業者が急激に増えてきました。iPhone専門の修理業者の特徴は、本体交換は行っておらず、故障した部分だけを選択して修理することができる点です。

そのため、正規店ではデータのバックアップが必要でしたが、iPhone専門の修理業者に依頼する場合はデータのバックアップは必要ありません。更に、壊れた箇所のみを修理するので、修理にかかる費用も安く済むケースが多いです。

しかし、修理技術や実績・使用するパーツもお店によって変わるため、お店選びが非常に大切になります。簡単ではありますが、お店選びのポイントをご紹介しておきます。

修理実績のある業者を選ぶ

やはり大事なiPhoneを預けるからには技術のある人に依頼したいと思うはずです。しかし、個人の修理技術を知るのは非常に難しいです。そのため、個人ではなく業者として修理実績のあるお店を選ぶことをおすすめします。

修理実績が豊富な業者なら様々な故障に対応してきた経験も多く、同時に技術レベルも高いところが多いです。修理実績を確認する方法としては、ホームページの内容や修理レポートなどで判断することができます。

修理後の保証がある業者を選ぶ

万が一、修理後に同じようなトラブルが起きてしまった時、保証がある業者なら無償で再修理してもらえます。iPhoneは精密機械なので、手作業で行う修理で完璧に直るとは言い切れません。

また、修理に使用する部品全てが良質な部品とは限りません。交換した部品が原因で修理後に不具合が起こることもあります。保証がないお店を選んでしまった場合、再度料金を取られてしまうこともあるのです。

修理を依頼する前に、修理後の保証の有無と保証内容についてしっかり確認しておきましょう。

実店舗を構える業者を選ぶ

iPhone専門の修理業者の中には、店舗を持たず出張修理のみで営業しているところもあります。全てとは限りませんが、そういった業者は副業感覚でiPhoneの修理を行っており、修理技術が低く修理後にトラブルが起きてしまうケースが多発しています。

また、修理後に不具合が起きても実店舗が無い場合だと、駆け込むこともできず修理担当者に連絡が取れないとどうすることもできなくなってしまいます。

お店選びを間違えてしまうと、後から不具合が起きて後悔してしまうこともあるので、ホームページやスタッフの対応などを見て慎重に選ぶようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?以上がiPhoneで画面に隙間ができる原因と対処方法についてでした。iPhoneで画面に隙間ができる原因は、バッテリーの膨張や落下などの衝撃によるフレームの変形などです。過去に画面の修理を行っていた場合は、品質の悪い部品で修理されている可能性もあります。

iPhoneの画面に隙間ができている状態で使い続けると、画面が壊れてしまったり隙間から汚れや水分が本体に入り込んで起動しなくなるケースもあります。また、バッテリーの膨張が原因だった場合は、バッテリーが傷付いて発火してしまう恐れもあるので、なるべく早めに対処しましょう。

画面に隙間ができたiPhoneを修理するには、「正規店」か「修理業者」へ依頼する方法がありますが、保証内容の有無や修理金額、スケジュールなどと相談しながら自分に合った依頼先を選ぶようにしましょう。

修理業者を選ぶ際は、お店によって実績や技術・修理に使用する部品の品質が全然違うので、後悔しないように慎重に行いましょう。

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