iPhone7の不具合で「画面が勝手に動く」という症状があります。「ゴーストタッチ」とも呼ばれるその症状は、放置してしまうと画面のパスコードロックを誤って入力してロックがかかったり、アプリを削除してしまったり、知らない間に電話をかけて高額な請求が発生するなど、さまざまなトラブルに繋がってしまいます。
そこで、今記事ではiPhone7の画面が勝手に動く原因と対処法について解説していきます。
iPhone7の画面が勝手に動く原因について
iPhone7の画面が勝手に動く症状は、まるでお化けが操作しているかのような症状なので「ゴーストタッチ」と呼ばれることもあります。触っている訳でもないのにiPhone7の画面が勝手に動いてしまうと困りますよね。
ゴーストタッチは放置してしまうとアプリが消えたりiPhoneを初期化しないといけなくなることもあります。また、夜中に勝手に電話を掛けて知人に迷惑をかける可能性もあるので、早めに対処する必要があります。
iPhone7でゴーストタッチが起きる原因はいくつかあります。中には本体の故障ではない原因もあるので、修理に出す前にいくつか確認しておく項目があります。
ここでは、iPhone7でゴーストタッチが起きる原因として多い事例をいくつかご紹介していきますので、当てはまるものはないか確認しておきましょう。
保護フィルムに問題がある場合
iPhoneを使っている方で画面割れ防止のために保護フィルムを貼っている方も多いと思いますが、この保護フィルムが原因でゴーストタッチが起きることがあります。iPhoneには「静電容量方式」というタッチパネルが採用されており、指の微弱な静電気をタッチセンサーが感知して反応する構造になっています。
そのため、iPhoneの画面にフィルムを貼っている状態の場合、タッチセンサーがあるフロントパネルと操作する指の間に障害物を挟んでいることになります。それでは保護フィルムが使えなくなってしまうので、大多数の保護フィルムはタッチセンサーに影響を及ぼさないように作られています。
しかし、保護フィルムの材質や使用者の体質、使用環境などによって誤作動が起きる可能性も少なくありません。
ソフトウェアにエラーが出ている場合
iPhone7でゴーストタッチが起きるとフロントパネルが物理的に壊れていると疑いがちですが、ソフトウェアの問題でゴーストタッチが起きることも少なくありません。先程説明した保護フィルムに問題がなければ、一度最新のiOSにバージョンアップしてみることもお勧めします。
症状が酷く操作ができなかったり、iOSをアップデートしても改善されない場合は、強制再起動や初期化などで解決することもあります。しかし、iPhone7を初期化してしまうとデータは全て消去されてしまうので、事前にバックアップを取ったうえで自己責任のもと行って下さい。
万が一、バックアップを取らずにiPhone7を初期化してしまうと失ったデータを元に戻すことはできません。
ディスプレイ側に問題がある場合
フィルムやソフトウェアがゴーストタッチの原因でなかった場合、ディスプレイ故障の可能性があります。ディスプレイの故障が原因だった場合は、自然に直ることはありません。フロントパネル修理をする必要があります。
最近ではDIY修理が流行っていますが、自分でiPhoneのフロントパネル交換をすることはお勧めしません。その理由は、まだディスプレイ故障が原因ではない可能性も残っており、ゴーストタッチの原因特定を素人が行うのは非常に難しいからです。
フロントパネル修理を行う際は、iPhone修理の専門店へ依頼する様にしましょう。また、メーカーの保証期間内で過失の無い自然故障であれば無償で本体を交換してもらえる可能性もあります。その点を考えると、まずは専門店に相談してみるのが一番良いと言えるでしょう。
バッテリーが膨張している場合
長く使っているiPhone7だった場合、バッテリーが膨張してフロントパネルを内側から押し上げ、その圧力でゴーストタッチが起きる可能性があります。フレームとフロントパネルの間に隙間があったり、目視で確認できるほどバッテリーが膨張していることもあります。
また、他にもバッテリー膨張の症状としてあるのが、液晶に青い線や白い圧力痕が出ていると要注意です。これらの症状がある場合は、バッテリーの膨張を疑ってみましょう。
ディスプレイが割れている場合
ディスプレイが割れている場合、タッチ操作ができなくなる症状の他にも、ゴーストタッチが起きる可能性は十分に考えられます。また、割れた時には問題がなかったとしてもiPhoneの画面割れは放置してしまうと症状が悪化してゴーストタッチなどのトラブルが起きてしまう可能性があるので、なるべく早めに専門店へ修理を依頼しましょう。
また、iPhoneのフロントパネルは表面のガラスではなく内部の液晶部分にタッチを感知するセンサーがあるため、軽度のガラス割れでも衝撃の強さによっては内部が壊れてゴーストタッチが起きる可能性も十分にあります。
フレームの歪みや水濡れの場合
ディスプレイが割れている場合と同様で、落下によってフレームが歪んだり水濡れがある場合でもゴーストタッチなどのトラブルが起きる可能性があります。特にフレームの歪みが激しかったり水濡れによる基板の故障の場合は、ゴーストタッチ以外にも致命的な故障に繋がってしまう可能性があるので、早めに専門店に修理依頼しましょう。
また、水に濡らしたり落とした記憶がない場合でも、知らない内にダメージを受けている可能性があります。原因に心当たりがなくても他の原因が当てはまらない場合は、一度専門店に依頼して確認してもらいましょう。
iPhone7でゴーストタッチが起きた時の対処法
iPhone7でゴーストタッチが起きた時の対処法はいくつかあります。その中でも今回は簡単にできる方法を解説していきますので、修理に出す前に今回解説する対処法を試してみましょう。
今回ご紹介する対処法でも改善できない場合は、ディスプレイが壊れている可能性があるので修理店へ相談してみましょう。
強制再起動する
ソフトウェアの一時的なエラーが原因でゴーストタッチが起きている場合、再起動をすることで症状が改善されることがあります。画面操作が可能な状態ならばスリープボタンを長押しして画面上のスライドバーをオフの方へ動かすことでiPhone7の電源を切ることができます。
電源を切ってしばらく待ってから再度電源を入れてみて、ゴーストタッチが起きないか様子を見てみましょう。画面操作ができない状態であれば強制再起動をする方法もあります。
iPhone7を強制再起動するには、スリープボタンと音量を下げるボタンを10秒以上長押しすることで強制的に端末を再起動することができます。しかし、操作方法を間違えるとDFUモードに入ってしまったり、別のソフトウェアエラーを引き起こしてしまう恐れもあるので注意しましょう。
強制再起動を行う際は、事前にバックアップを取って自己責任で行って下さい。
ディスプレイを綺麗に拭く
iPhoneのフロントパネルは微弱な静電気を感知して動作しているため、ディスプレイに汚れなどが付着しているとゴーストタッチが起きてしまうことがあります。目に見えない汚れでもゴーストタッチの原因になるので、一度ディスプレイを綺麗に拭いてみましょう。
その際、ディスプレイを傷付けないように専用のクロスやメガネ拭きなど軟らかい布で行いましょう。
保護フィルムを剥がしてみる
iPhone7に保護フィルムを貼っている場合は、そのフィルムが原因でゴーストタッチを起こしている可能性もあるため、一度剥がしてみましょう。また、フィルムを貼る際にディスプレイとの間に気泡やホコリが入り込んでいる場合でもゴーストタッチが起きる可能性があります。
ディスプレイ感度の設定を変更する
iPhone7には3D Touchという機能が搭載されており、設定からディスプレイのタッチ感度を調整することができます。その感度調節だけで症状が改善される可能性もあるので、一度試してみましょう。
特に3D Touchの感度が「弱」で設定されていると少しの接触でタッチパネルが反応してしまうこともあるので、この設定は「強」にしてみることをお勧めします。
最新のiOSにバージョンアップする
iOSの不具合でゴーストタッチが起きている可能性も十分に考えられます。特に古いiOSを使用している場合は、最新のiOSにバージョンアップしておきましょう。
iPhone7のiOSをバージョンアップするにはパソコンを使う方法とWi-Fi経由で行う方法があります。比較的簡単にできるのはWi-Fi経由での方法です。
「設定アプリ」で「一般」を選択し、上から2番目の「ソフトウェアアップデート」をタップするとiOSのアップデートが開始されます。尚、iOSのアップデートには時間がかかるので、時間に余裕がある時に行いましょう。
復元(初期化)する
最新のiOSにアップデートしても症状が改善されない場合は、iPhone7を復元(初期化)してみましょう。初期化する方法はパソコンを使用する方法と設定アプリから行う方法の2種類があります。
ここで注意したいのが、iPhone7を初期化すると工場出荷時の状態に戻ってしまうので、データは全て消去されてしまいます。そのため、初期化作業をする前は必ずデータのバックアップを取っておきましょう。iPhoneを初期化してしまうと失ったデータを元に戻すことはできません。
新しいバッテリーに交換する
iPhone7でゴーストタッチが起きている原因がバッテリーの膨張によるものだった場合は、新しいバッテリーに交換する必要があります。その際、Apple Storeか修理専門店に依頼する2つの方法があります。
Apple Storeの場合、保証期間内でバッテリーの他に問題がなければ無償で本体を交換してもらえる可能性があります。事前にiPhone7の保証期間を確認しておきましょう。
近くにApple Storeが無かったりiPhone7が保証期間外の場合は、iPhone修理の専門店に相談してみましょう。お店によって料金体系は違いますが、iPhone7のバッテリー交換なら比較的安く修理してもらえることが多いです。
症状が改善されない場合
上記で解説した対処法を試しても全く症状が改善されない場合は、修理専門店へ依頼することも検討してみましょう。iPhoneの修理はApple Storeや正規サービスプロバイダ、各キャリアショップなどでも受け付けてもらえますが、近所にApple Storeなどがない場合や修理に出す時間がない場合などは早急に対処することが難しいはず…。
そんな時はiPhone修理の専門店へ依頼することも視野に入れてみましょう。一般的には「非正規店」と言われているので抵抗がある人が多いようですが、最近ではiPhone修理店が増えてきておりApple Storeではなく専門店に依頼するという人も増えてきました。
また、修理費用も安く修理にかかる時間も非常に短いため、忙しくて修理に出す時間がないという方でも気軽に修理することができます。また、修理専門店の場合はApple Storeとは違い本体交換での対応を行っていないため、データが消えることはありません。
Apple Storeに依頼する場合は事前にバックアップが必要ですが、修理専門店に依頼する場合は事前にバックアップを取っていない場合でも修理後すぐに今まで通りiPhone7を使用することができる点が特徴です。
しかし、修理専門店の中には粗悪な部品を使う悪質店もあるので、お店選びは慎重に行いましょう。お店選びのコツとしては、お店のホームページで修理実績や修理保証の有無を確認するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?以上が、iPhone7の画面が勝手に動く原因と対処法についてでした。iPhoneの画面が勝手に動く症状は「ゴーストタッチ」と呼ばれており原因はさまざまです。
ソフトウェアの問題や保護フィルムとの相性など原因によっては修理が必要ないケースもあります。iPhone7でゴーストタッチが起きた時、ディスプレイの故障を疑ってしまいますが、焦って修理に出す前にある程度の確認は行っておきましょう。
簡単な確認方法としてあるのが、iPhoneの再起動やディスプレイを拭く、保護フィルムを剥がしてみるといった方法です。これらの方法で改善できなかった場合は、iOSのバージョンアップやiPhoneを初期化してみましょう。
それでも症状が改善できない場合は、なるべく早くApple Storeや修理専門店へ相談するようにしましょう。iPhoneのゴーストタッチを放置してしまうと画面のパスワードを勝手に入力されてしまい、「iPhoneは使用できません」という表示が出て初期化が必要になります。
また、アプリが勝手に消去されたり夜中に勝手に電話を掛けてしまい知人に迷惑をかけるといったことも起きてしまうので、そうなる前に今記事を参考に対処してください。