iPhoneで通話中に電話が突然切れてしまったり、画面がいきなり真っ暗になり操作ができないといった症状を経験したことはありませんか?これらの症状は、近接センサーの不具合が原因で起こる症状です。近接センサーは、iPhoneの画面に取り付けられているため、落とした衝撃で壊れてしまうケースが非常に多いです。
そこで、今回はiPhoneの近接センサーの機能についてと、近接センサーが壊れてしまう原因や症状、その対処法について解説していきます。また、近接センサーが壊れているかどうかの確認方法も一緒に解説していきますので、通話時などに不具合が起きてしまう方は是非今記事を参考にして下さい。
iPhoneの近接センサーとはどういう機能?
まず、iPhoneの近接センサーについて解説していきます。「近接センサー」という言葉は聞いたことがある人もいると思いますが、実際のその機能まで把握している人は意外と少ないです。
また、近接センサーの機能についてご存知の方でも、iPhoneのどこに近接センサーが取り付けられているのか知っている人も多くはないでしょう。iPhoneの近接センサーは、機種によって位置が変わりますが、ディスプレイ上部の中央あたりに取り付けられています。
この近接センサーが主に働くのは「通話時」です。iPhoneで電話をするとき、イヤースピーカーの部分に耳を当てて通話すると思います。その際、頬がタッチディスプレイに触れてしまいますが、タッチの反応はありません。
あまり気にしたことはないかもしれませんが、実は近接センサーが動作していなければ頬でタッチディスプレイを操作してしまいます。iPhoneの近接センサーは、赤外線によって物体を検知しセンサーが塞がれた場合にディスプレイが暗くなる仕組みになっています。
そのため、iPhoneで通話している際に頬でディスプレイを誤作動してしまうことはありません。実際に通話中にディスプレイの上部を指などで塞いでみて下さい。ディスプレイが暗くなって、指を話すとまた映るようになります。
iPhoneの近接センサーが壊れる原因
最初にも説明しましたが、iPhoneの近接センサーは非常に壊れやすい箇所となっています。そんな近接センサーが壊れてしまう原因は大きく分けて3つあります。
・iPhoneの落下による衝撃
・水濡れ・水没による故障
・ソフトウェアなどの一時的な不具合
上記の3つがiPhoneの近接センサーが壊れてしまう主な原因です。特に落下による衝撃でiPhoneの画面が割れていたり、水濡れや水没してしまった心当たりがある場合は、これらが原因で近接センサーが故障している可能性が高いです。
今回ご紹介する確認箇所や対処法を試しても症状が改善できなかった場合は、Apple Storeか近接センサーの修理に対応している修理店に相談してみることをお勧めします。しかし、ソフトウェアなどの一時的な不具合が原因だった場合は、今記事でご紹介する対処法で改善できる可能性もあります。
近接センサーが壊れるとどうなる?
では、実際にiPhoneの近接センサーが壊れるとどの様な症状が起きるのか解説していきます。先程も説明した通り、iPhoneの近接センサーには通話時の誤作動を防止する役割があります。そんな近接センサーが壊れると以下のような症状が現れます。
・通話中に近接センサー部分を塞いでもディスプレイが暗くならない。
・通話中に近接センサー部分を塞いでいない状態でもディスプレイが暗いまま。
このような症状が起きている場合は、近接センサーに不具合が発生している可能性が高いです。この場合は、これからご紹介する方法で、本当に近接センサーが壊れているのかどうかを確認してみましょう。
近接センサーの故障を確かめる方法
ここでは、通話時の不具合が発生した際、本当に近接センサーが壊れているのかどうかを確認する方法をご紹介していきます。
通話やアプリにて動作を確認する
近接センサーは、実際に電話をして問題なく動作するか確認することができます。電話をする相手は知人や家族に協力してもらうか、各キャリアのサービス番号などや時報「117」などにダイヤルして動作を確認する方法もあります。
通話が始まったら、iPhoneを耳から放して近接センサー部分を指で塞いでみます。この際に、ディスプレイが暗転し、指を放してディスプレイが点灯するという動作を何度か繰り返して確認します。この時に画面が暗転し、指を放して画面が点灯するのを何度か確認します。
動作に問題がなければ近接センサーは壊れていないことが確認できます。また、iOS12以前のiPhoneであれば、ボイスメモの録音機能を利用して動作を確認することもできます。
近接センサー付近に汚れやキズがないか確認
近接センサー付近に汚れやキズが確認してみましょう。iPhoneの近接センサーはディスプレイ上部に取り付けられており、その部分に汚れやキズがあると赤外線が反応してしまい誤作動を引き起こしてしまいます。この場合、通話時に近接センサーを覆っていない状態でもディスプレイが暗いままとなってしまいます。
汚れが原因の場合は、綺麗なクロスで優しく拭き取ることで症状を改善することができます。しかし、ディスプレイの傷が原因の場合は、フロントパネルを交換する必要があるので、Apple StoreやiPhone専門の修理業者へ修理を依頼する必要があります。
保護フィルムで近接センサーを覆っている
iPhoneのディスプレイを保護するためにフィルムを貼っている方も多いと思います。しかし、その保護フィルムが近接センサーの誤作動を引き起こしてしまうこともあります。
特に、ディスプレイ全体を覆うタイプの保護フィルムを貼る際、位置がズレていたり対応機種を間違えてしまうと近接センサーの誤作動が起きやすいです。通話時に近接センサーの誤作動が起きている場合は、一度保護フィルムを剥がしてから動作に問題が無いか確認してみましょう。
近接センサーが壊れたときの対処法について
iPhoneで近接センサーに不具合が起きたときの対処法には以下の方法があります。
・iPhoneを強制再起動する
・iOSバージョンを最新にアップデートする
・iPhoneを復元(初期化)する
ここでは、以上の3つの方法を細かく解説していきます。
iPhoneを強制再起動する
まず、iPhoneで不具合が起きたときに試してほしい対処法が、「強制再起動」です。iPhoneを強制再起動することで症状が改善されることがあります。iPhoneを強制再起動する方法は機種によって異なります。以下の方法でiPhoneを再起動してみましょう。
iPhone6S以前の機種
【1】スリープ/スリープ解除ボタンとホームボタンの両方を押さえたままにします。
【2】Appleロゴが表示されたら、両方のボタンを放します。
iPhone7とiPhone7 Plus
【1】音量を下げるボタンとスリープ/スリープ解除ボタンの両方を押さえたままにします。
【2】Appleロゴが表示されたら、両方のボタンを放します。
iPhoneX以降の機種
【1】音量を上げるボタンを押してからすばやく放します。
【2】音量を下げるボタンを押してからすばやく放します。
【3】サイドボタンを押さえたままにします。
【4】Appleロゴが表示されたら、ボタンを放します。
iOSバージョンを最新にアップデートする
上記のiPhoneを強制再起動する方法でも症状が改善されない場合は、iPhoneのiOSのバージョンを最新にアップデートしてみましょう。特に古いバージョンのiOSで使い続けている場合は、ソフトウェアで不具合が起きている可能性も十分考えられます。
以下の方法でiOSのバージョンを確認し、最新バージョン出ない場合はアップデートしましょう。
【1】〔設定アプリ〕⇒〔一般〕⇒〔ソフトウェアアップデート〕
【2】最新のiOSバージョンではない場合は、「ソフトウェアアップ―デート」をタップしてダウンロードボタンを押します。
iPhoneを復元(初期化)する
上記のいずかの方法でも症状が改善されない場合は、最終手段としてあるのが「iPhoneの復元(初期化)」です。iOSのアップデートでも改善できなかったエラーやバグでもiPhoneを復元(初期化)することで改善することもあります。
しかし、ここで注意したいのがiPhoneを復元(初期化)すると工場出荷時の状態に戻るという点です。iPhoneを復元(初期化)する前に本体のデータをバックアップしておきましょう。
対処法を試しても改善しない場合
今回ご紹介した対処方法を試しても近接センサーの不具合が改善されない場合は修理が必要となります。iPhoneを修理するには、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダの「正規店」とiPhone専門の修理業者の「非正規店」に修理を依頼する2パターンがあります。
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダの正規店とiPhone専門の修理業者の非正規店では対応方法が違うため、自分に合った方を選ぶようにしましょう。ここでは、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダの正規店とiPhone専門の修理業者の非正規店の違いについて解説していきます。
Apple StoreやApple正規サービスプロバイダの場合
まず、「正規店」と言われるApple SotreやApple正規サービスプロバイダについて解説していきます。Apple Storeは全国にあるわけではないので、iPhoneが壊れた際ほとんどの方がApple StoreではなくApple正規サービスプロバイダに修理を依頼することになるでしょう。
Apple正規サービスプロバイダは、ヨドバシカメラやカメラのキタムラ、ビックカメラなどに入っていることが多いです。近接センサーで不具合が起きているiPhoneをApple StoreやApple正規サービスプロバイダに相談すると、修理ではなく「本体交換」という方法で対応されます。
その際、メーカー保証やApple Careなどの保証サービスに加入しているかどうかによって料金が変わります。メーカー保証の期間内で、外的損傷が見られない場合など、過失の無い故障だと認められた場合は、無償で交換してもらえることもあります。
しかし、本体交換での対応となるため、iPhoneに保存されているデータは全て消去されてしまうので、バックアップを取っていなかった場合は注意が必要です。
iPhone専門の修理専門業者の場合
近接センサーで不具合が起きているiPhoneをApple StoreやApple正規サービスプロバイダに相談すると本体交換での対応になるためデータを失ってしまいますが、データを残したまま修理する方法もあります。それが、iPhone専門の修理業者へ依頼する方法です。
iPhone専門の修理業者の場合、本体交換を行っていない代わりに、壊れた箇所のみを修理する「部品交換」での対応となるため、基本的にデータが消えることはありません。また、修理にかかる費用も本体交換ではなく部品交換なので、比較的安く済むケースが多いです。
更に、修理にかかる時間も最短30分ほどで修理ができるお店もあります。仕事で忙しいなど、時間に余裕のない方でも気軽に利用できる点もメリットと言えます。
まとめ
いかがでしたか?以上が、iPhoneの近接センサー機能と壊れたときの対処法についてでした。iPhoneの近接センサーはディスプレイ上部に取り付けられており、落下の衝撃や水濡れ・水没、iOSの一時的な不具合などで壊れてしまうことがあります。
iPhoneの近接センサーが壊れてしまうと、通話時に頬がタッチディスプレイに反応して勝手に電話を切ってしまったり、通話時にディスプレイが真っ暗なままの状態になる症状が起きます。
近接センサーが壊れているかどうかを確認するには、実際に通話してディスプレイ上部の近接センサー周辺を指などで覆ってみる方法があります。また、iOS12 以前のiPhoneならボイスメモを使用することでも動作確認できます。
ディスプレイに汚れやキズがある場合や保護フィルムを貼っている場合でも近接センサーで不具合が起きることがあります。汚れなら綺麗なクロスなどで優しく拭き取ることができますが、ディスプレイにキズが付いていたり割れている場合は、フロントパネルの交換が必要になります。
iPhoneのフロントパネルを交換するには専門的技術が必要となるため、AppleサポートかiPhone専門の修理業者へ相談するようにしましょう。また、今回ご紹介した対処法でも症状が改善されない場合は、近接センサーが壊れている可能性があります。
iPhoneの近接センサーを修理するには、AppleサポートかiPhone専門の修理業者へ依頼する方法がありますが、Appleサポートの場合は修理ではなく「本体交換」での対応となる点に注意が必要です。
本体交換になるとデータを全て消去されてしまうので、事前にデータのバックアップを取ってから依頼するようにしましょう。また、保証サービスの期間が切れていたり未加入の場合は、本体交換費用が高額になってしまいます。
その場合は、iPhone専門の修理業者へ依頼することをお勧めします。iPhone専門の修理業者なら、本体交換ではなく修理で対応してもらえるため、データを消さずに比較的安く近接センサーの修理をすることができるのでお勧めです。