iPhoneを水没させてしまった時、皆さんはどうしていますか?

iPhone7以降の機種から防水機能が備わるようになりましたが、完全防水という訳ではなく、ある一定条件下でしか防水性能を発揮することができません。また、iPhone7以前の機種は、防水機能が備わっていないので、水没が原因で壊れてしまうリスクは非常に高いです。

しかし、iPhoneを水没させてしまった時に正しい応急処置をすることで、その後の症状に大きな差がでます。間違った対処方法でiPhoneが壊れてしまい全てのデータを失うといった最悪な状況にならない為にも、正しい応急処置と修理方法、間違った対処方法など、iPhoneの水没に関する知識は持っておいた方が良いでしょう。

そこで今回は、iPhone水没時の応急処置と間違った対処方法、予防策についてご紹介していきます。

よくある水没事例

iPhoneの水没と言っても様々なシチュエーションがあります。iPhoneの水没を未然に防ぐためにも、よくある水没事例を知って自分の行動に注意をすることが必要となります。

そこで、ここではiPhoneを水没してしまうシチュエーションについてご紹介していきます。

トイレに落とす

水没の中でも最もよくある事例が「トイレ」です。ポケットやカバンなどからiPhoneが飛び出してしまい、そのままトイレの中に…。

特に胸ポケットにiPhoneを入れている時にかがんでiPhoneを落としてしまう人が多いようです。また、カバンを置いたりする際などにもiPhoneが飛び出る状況が起こりやすいためトイレでの水没事例が後を絶ちません。iPhoneを持ってトイレに入る際は十分注意しましょう。

お風呂に落とす

iPhoneの防水機能や耐水用のアクセサリーを信じて、お風呂でiPhoneを使っているという方も少なくないはず。しかし、その防水機能やアクセサリーを過信していませんか?

お風呂でiPhoneを使用して水没してしまったという事例も多いようです。お風呂でiPhoneを使って楽しむのもいいですが、防水性能の過信には注意しましょう。

海や川で水没

夏に多いのが海や川での水没です。iPhoneで写真を撮ろうとして落としたり、濡れた手で使用して水没させてしまう事例があるので、夏のアウトドアは特に注意が必要です。

気付かずに洗濯してしまう

「そんなこと絶対しない!」と思う方もいると思いますが、実はiPhoneをズボンのポケットに入れたまま洗濯機入れて洋服と一緒に洗濯してしまうといった事例も多いです。

うっかり洗濯機に入れてしまうと、iPhoneが水で濡れるだけでなく、洗剤と一緒にグルグルと回されてしまうので復旧が困難になることもあります。

飲み物をこぼす

飲み会の時や家で食事する際、テーブルにiPhoneを置きっぱなしではないですか?テーブルに置いてあるiPhoneに飲み物をこぼして水没させてしまう事例も非常に多いです。

また、水以外のジュースやスープなどをこぼすと、不純物がiPhone内部に残ってしまい、その後の故障にもつながりやすいので注意が必要です。

汗や濡れた髪で水没

意外な事例かもしれませんが、自分の汗や濡れた髪で知らない内に水没してしまうこともあります。

iPhoneをポケットに入れたままジョギングして汗の湿気で水没したり、お風呂上りに紙が濡れたまま電話して水没したりと、気付かない内に水没して壊れてしまうこともあるので注意しましょう。

iPhone水没時の主な症状

iPhoneは精密機械なので、水没してしまうと何らかの不具合が発生することがあります。

ここでは、不具合の中でも水没が原因で起こりうる主な症状についてご紹介していきます。

電源が入らなくなる

iPhoneの水没が原因で起きる最も多いのが「電源が入らなくなる」という症状です。

iPhoneは、内蔵されているバッテリーのコネクタが水没によってショートしてしまうと十分な電力を供給できなくなってしまいます。

また、ロジックボードの部品が水没によって錆ついたり腐食してしまうことで電源が入らなくなることもあります。

画面操作や表示に問題が生じる

iPhoneを水没してしまった際、フロントパネル(画面)に水分が入り込んでしまうと画面操作や液晶表示に問題が生じることがあります。長時間水の中に浸っていた場合に、よく起きる症状です。

写真に水滴が写る

iPhoneのカメラレンズやカメラ部品の内部に水滴が付いていると、動画や写真の写りがおかしくなります。また、カメラアプリを起動しても画面が真っ暗のままで何も映らないといったケースもあります。

異常に熱くなる

水没したiPhoneの電源が入る場合でも、そのまま使用していると本体が異常に熱くなるという症状もあります。これは、iPhoneの中で電気が正常に流れなくなってしまうことが原因で起きる症状です。

この症状の危険度は非常に高く、あまり高温になると本体のバッテリーが着火する大事故に繋がる危険もあります。症状は突然現れる例もあるので、気づかない内に発熱していて触った際に火傷してしまうことも。

スピーカーから異音がする

通話や音楽を聴いている際、音に違和感を感じたら水没が原因かもしれません。iPhone内部にあるスピーカーに水分が付着すると、部品が錆びてしまい異音が出たり音が出なくなることもあります。

iPhone水没時に起きる症状をいくつかご紹介しましたが、上記のいずれかの症状が高確率で発生します。iPhone水没時は、この他のどんな症状も起こり得るので十分ご注意下さい。

iPhone水没時の応急処置を簡単6ステップで解説

ここからはiPhone水没時の応急処置について解説していきます。

修理屋が使うような専門の道具は使わず、ご家庭でも簡単にできる方法を6ステップで解説していきますので、落ち着いて下記の手順で処置して下さい。正しい応急処置をすることで、水没による被害を最小限に防ぐことができます。

Step1.電源をオフにする

iPhone水没時、まず最初やることは電源をオフにすることです。iPhone水没後にどれくらい電源が入っているかで復旧率が変わります。

iPhone水没後に電源が入っていると、水が原因でショートを起こしてしまい、電源が入らなくなったり様々な症状を起こしてしまいます。

iPhone水没時は、できるだけ早く電源をオフにして下さい。

Step2.カバー、アクセサリーを外す

iPhoneにカバーなどのアクセサリー類を付けている場合は、水分を拭き取る際に邪魔になってしまうので取り外しておきましょう。

カバーやアクセサリー類を付けたままにしておくと隙間などに水分が残ったり、材質によっては水分を含んでしまうので、iPhoneを乾かすのに時間が掛かってしまいます。

Step3.水分をよく拭き取る

カバーやアクセサリーを外したら、iPhoneをタオルやティッシュなどで優しく拭きます。この際、iPhoneを激しく動かさないように注意しましょう。

また、充電口やイヤホンジャックの中は水分が残りやすいので、細くしたティッシュなどで念入りに拭き取りましょう。

Step4.SIMカードを抜き取る

SIMカードの挿入口は水分が入り込みやすい箇所なので、可能であればSIMカードを取り出して下さい。取り出したSIMカードは水分を優しく拭きとって、無くさないように大事に保管しておきましょう。

SIMカードはデータ通信や電話を使用するのに必要ですが、万が一壊れてしまったら各キャリアショップで手数料を払って再発行することも可能です。

Step5.乾燥させる

iPhoneの表面をしっかり拭き取っても内部に水分が残った状態で電源を入れると故障の原因になります。

ジップロックなど密閉できる袋にiPhoneと一緒に乾燥剤を入れて、内部までしっかりと乾燥させます。早くiPhoneを使いたいと焦ってしまうかもしれませんが、最低でも1日以上は乾燥させて下さい。

Step6.応急処置後は修理に出す

正しい応急処置でしっかり乾燥させてもiPhoneが正常に動作しない場合は、修理に出す必要があります。

また、正常に起動できていたiPhoneでも一度水没すると次にいつ不具合が起きるか分かりません。近くにiPhone専門の修理屋がある場合は、持ち込んで内部に問題がないか確認してもらいましょう。

iPhone水没時の間違った対処方法

インターネットでiPhone水没時の応急処置を調べると、調間違った対処方法が紹介されていることがあります。

間違った対処方法を行ってしまうと、その後に復旧出来なくなってしまう致命的な行為もあるのでご紹介しておきます。ここでご紹介する対処方法は絶対にやらないで下さい!

充電する

iPhone水没時、一番やってはダメなことが充電することです。iPhone水没時にまず初めに電源をオフにする理由と同じで、水が原因でショートを起こしてしまい、電源が入らなくなったり様々な症状を起こしてしまいます。

iPhoneが完全に乾燥するまでは絶対に充電はしないようにしましょう。できれば近くのiPhone専門の修理屋で内部を確認してもらうまでは電源を入れないほうが良いです。

ドライヤーで乾かす

乾かすと言えばドライヤーを思い浮かべる方も多いと思いますが、ドライヤーでiPhoneを乾かすこともNGです。iPhoneを熱することで基板が壊れてしまうことがあります。

特にジュースや海水など、水分に不純物が多いもので水没した場合は、基板がショートしやすいため注意が必要です。

iPhoneを激しく振る

iPhone水没時についやりがちなのが「iPhoneを振る」行為です。

iPhone内部に入り込んだ水分を出したいという気持ちは分かりますが、内部で水分が拡散して水分が及んでいなかった箇所まで濡れてしまいます。振ったり傾けたりせず、安静にしておきましょう。

ここでご紹介した対処方法は、ついついやってしまいそうなことばかりですが、iPhone水没時に起きる故障の原因になるのでやらないようにしましょう。

水没したiPhoneを修理する方法

どんなに正しい応急処置をしても電源が入らない場合は、修理を依頼する必要があります。また、水没したiPhoneの電源が入る場合でも修理に出した方が安心です。

iPhoneが水没してから修理までどれだけ早いかで復旧率は大幅に変わるので、水没時はなるべく早く修理することが大事です。

iPhoneを修理するにはApple Storeに持ち込む場合と、街の修理屋さんに持ち込む場合の2つの方法があります。

ここでは、その2つの方法の特徴について解説していきます。

Apple Storeで修理する場合

Apple Storeで水没したiPhoneを修理する場合、修理ではなくiPhoneを新しい端末に交換する「本体交換」となる点に注意が必要です。本体交換となると、内部のデータは全て失ってしまうことになります。

Apple Care+などの保証サービスに加入している場合は、比較的安く修理することができますが、未加入の場合は高くつくこともあります。

保証サービスに加入していて、iPhone内部のデータが必要ないという方はApple Storeでの修理を選択しても良いでしょう。

街の修理屋さんで修理する場合

街の修理屋さんで水没したiPhoneを修理する場合、Apple Storeとは違いデータを残したまま修理ができるのが最大のメリットです。

また、修理にかかる料金もApple Storeより安く済むことが多いです。修理料金が安い理由としては、「本体交換」ではなく故障した箇所のみの部品を取り換える修理を行うためです。

ただし、一度でも水没してしまったiPhoneは修理後でも時間経過によって症状が再発したり新たな症状が発生することがあります。

街の修理屋さんに修理を依頼する場合は、水没したiPhoneを使い続ける為ではなく、データを取り出す為の修理だと考えて利用するようにしましょう。

iPhoneの水没対策

iPhone水没時の応急処置や修理方法について解説してきましたが、一番良いのはiPhoneを水没させないことです。iPhoneは一度でも水没させてしまうと、復旧したとしても継続して使うことはできません。

万が一のこと備えるために対策をしておくことをお勧めします。そこで、ここではiPhoneの水没対策についてご紹介していきます。

防水ケースに入れる

iPhone専用の完全防水ケースに入れることで水没を防ぐことができます。しかし、どんなに高性能な防水ケースに入れても過信すると水没してしまうこともあるので注意しましょう。

それでも普通のケースに入れるよりは水没対策になるのでお勧めです。

保証サービスに加入する

どんなに対策していてもiPhoneの故障を100%防ぐのは難しいです。予めiPhone購入時にAppleや各キャリアの保証サービスに加入しておくことで、iPhone故障時の修理費用を抑えることができます。

こまめにデータのバックアップを取る

水没対策ではありませんが、いつiPhoneが壊れてしまっても大丈夫なように、常に最新のデータはバックアップしておくことをお勧めします。

万が一iPhoneを水没などで壊してしまっても、バックアップがあればデータだけでも守ることができます。PCに繋いでバックアップを取るのが面倒だという場合は、iCloudの自動バックアップの設定をしておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?以上が、iPhone水没時の応急処置と間違った対処方法についてでした。iPhoneが水没してしまうと様々な不具合が発生してしまうことがあります。

水で濡れてしまいそうなところではiPhoneを使わないことが一番良いです。水没に備えるためにも防水対策を施しておくこともひとつの方法です。

万が一水没してしまった時には、今回の記事を参考に落ち着いて正しい応急処置を行いましょう。また、水没した時のためにも近くの修理業者をチェックしてすぐに相談できるようにしておきましょう。

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