iPhoneの画面には強化ガラスが採用されていますが、それでも落下などで強い衝撃が加わってしまうと簡単に割れてしまいます。また、iPhoneの画面が割れた際、タッチ操作ができなくなるだけでなく、内部で液晶漏れを起こしてしまう場合もあります。

iPhoneの画面割れで液晶漏れが起きてしまうと、見た目でも悲惨な状態になってしまうため「修理ができるのか?」「データは無事なのか?」と心配になってしまう方も多いはず。そこで、今回はiPhoneの画面割れで液晶漏れを起こしたときの修理方法について解説していきます。

iPhoneの画面割れで液晶漏れが起きるとどうなるの?

スマートフォンには様々な機種がありますが、その中でもiPhoneは画面割れが多いと言われています。実際に、街を見渡してみるとiPhoneの画面が割れた状態で使用している人をよく見かけると思います。iPhoneは、軽度の画面割れ程度ならタッチ操作ができるため、画面が割れた状態で使い続けている人が多いようです。

しかし、重度の画面割れになってしまうと、タッチ操作ができなくなってしまったり、液晶漏れが起きて使用できなくなってしまいます。そこで、ここでは「液晶漏れ」とはどのような状態になっているのか詳しく解説していきます。

iPhoneのフロントパネルの構造について解説

iPhoneのフロントパネルは、XperiaなどのAndroidと構造が少し異なっています。Androidの場合は、表面のガラス部分に指先のタッチを感知するセンサーが組み込まれているため、画面が少しでも割れてしまうとタッチ操作ができなくなってしまいます。

一方、iPhoneの場合は表面のガラスとは別にタッチを感知するセンサーが組み込まれている層があるため、軽度の画面割れならタッチ操作ができます。iPhoneとAndroidの両方ともガラスやセンサーの下に液晶パネルがあり、さらにその下にはバックライトがあります。

iPhoneのフロントパネルは上記のような構造になっているため、液晶漏れが起きるほど画面が壊れてしまっているとなると、かなり深い部分までダメージを受けていることになります。

液晶は、固体と液体の中間にあるような物質で、電圧の変化によって光の通し方が変わって色や形が変化する仕組みになっています。フロントパネルの液晶がある部分は、非常に薄い層になっているため、画面が破損すると液晶が外部に漏れだす「液晶漏れ」が起きます。

iPhoneの画面割れで液晶漏れが起きるとどうなる?

それでは、iPhoneの画面割れによって液晶漏れが起きるとどうなるのかを解説していきます。iPhoneの画面割れによって液晶漏れが起きると、画面に黒いシミができたり、白色や虹色の縦線が入ったり、全体的に色が変わったりするなど、iPhoneを使用するには困難な状態になってしまいます。

また、最初は小さな液晶漏れでも症状が悪化してくると範囲が大きくなることも少なくありません。その他にも、タッチを感知するセンサーが誤作動を起こしてゴーストタッチを起こしてしまうこともあります。iPhoneでゴーストタッチが起きてしまうと画面ロックのパスコードを正常に入力できなくなります。

更に、画面ロックのパスコードが勝手に入力されて11回以上間違えてしまうと「iPhoneは使用できません」という表示が出てiPhoneを初期化しないと使用できない状態になってしまいます。iPhoneの液晶漏れによって画面が見えなくなっている場合でも、内部で勝手に動いていることもあるため注意が必要です。

iPhoneで液晶漏れが起きている時に操作しても大丈夫?

iPhoneの画面割れによって液晶漏れが起きた際、修理に出す前にデータのバックアップを取ったりするために操作しなければいけない場合もあると思います。しかし、iPhoneで液晶漏れが起きている状態でも操作しても問題ないのか心配になると思います。

そこで、ここではiPhoneの液晶漏れが起きている時に操作した場合どうなるのかについて解説していきます。

液晶漏れが起きている時に操作した場合

iPhoneの画面割れで液晶漏れが起きている場合、フロントパネルへのダメージは非常に大きいものだったと思われます。そのため、タッチ操作を感知するセンサーも一緒に壊れてしまっている可能性もあるため、操作しようとしても反応しない可能性が高いです。

iPhoneのフロントパネル内にある液晶が外部にまで漏れ出すことはほとんどありません。また、液晶に使用されている成分は有毒性が低いため、万が一外部にまで漏れ出したとしても大きな問題にはならないでしょう。

しかし、iPhoneの基板に漏れ出た液晶が付着してしまうと水没と同じような状態になってしまいショートを起こしてしまう可能性があります。

更に、液晶漏れによるダメージを防げたとしても画面が割れているiPhoneは非常に脆弱です。iPhone本体の強度や耐水性が著しく低下しているため、少しのホコリや水分が入り込んでしまった場合、本体に大きな問題を引き起こしてしまう原因になります。

最初は軽度の画面割れや液晶漏れだったとしても、上記の理由から症状が悪化すると深刻な故障に繋がる可能性があるため、iPhoneの画面が割れていたり、液晶漏れが起きている状態の場合は、無理に操作しようとせずに速やかに修理に出した方が良いでしょう。

iPhoneの画面が割れた時にできる応急処置について

iPhoneの画面が割れてしまった場合は、なるべく被害を大きくしないためにも応急処置をすると良いでしょう。ただ、iPhoneの画面が割れた時の応急処置と言っても実際にどうすればいいのか分からない方も多いと思います。ここでは、iPhoneの画面が割れた時にできる応急処置についてご紹介していきます。

ラップを巻く

iPhoneの画面が割れた時、誰でも簡単にできる対処法があります。それが「ラップを巻く」方法です。かなり簡易的な応急処置ですが、ラップはどのご家庭にもたいていあるはずなので、夜間や早朝など時間に問わず誰でもすぐに対応できます。

iPhoneのガラス片は割れ方によってはポロポロと落ちてしまいます。そのガラス片で指を怪我してしまったり、ガラス片が飛び散って小さなお子さんが飲み込んでしまう可能性もあるため、ラップなどを画面が割れたiPhoneに巻いてガラス片の飛散を防ぐようにしましょう。

応急処置専用のフィルムを貼る

iPhoneには、割れた時専用の液晶保護フィルムが販売されています。ラップほど気軽にできる応急処置ではありませんが、見た目などを気にする場合は専用の保護フィルムを貼る方法もあります。

あまりお金をかけたくない場合は、100円ショップなどで売られている安い液晶フィルムで代用することも可能です。この方法もラップを巻く方法と同様に、ガラス片の飛散を防ぐためにも、液晶フィルムを利用して応急処置を行いましょう。

透明のテープを貼る

ラップやフィルム以外にも、気軽にできる応急処置があります。それが「透明のテープを貼る」方法です。透明のテープはセロテープでも大丈夫です。セロテープなら家に置いてある人も多いと思いますし、無かったとしてもコンビニなどで安く購入することができるので非常に便利です。

ラップと同様で見た目はあまりよくありませんが、ガラス片の飛散を防ぐことができるので、iPhoneの画面が割れた箇所に怪我をしないように丁寧に貼っていきましょう。

データのバックアップを取る

上記の方法でガラス片の飛散を防いだら、次に行っておくことがあります。それが「データのバックアップ」です。iPhoneの画面割れは、最初は軽度で操作ができる状態でも、症状が悪化するとタッチ操作ができなくなったり、液晶が映らなくなったり、最悪のケースだと起動しなくなることもあります。

そうなってしまうと、データのバックアップを取ることができなくなってしまうため、iPhoneの画面が割れた場合は、なるべく早めにデータのバックアップを取るようにしましょう。iPhoneのデータをバックアップする方法は、パソコンかiCloudに保存する方法があります。

なるべく早めに修理に出す

iPhoneの画面が割れて応急処置をしたら終わりではありません。なるべく早めに修理に出すようにしましょう。iPhoneの画面割れを修理するには、Apple StoreかiPhone専門の修理業者に依頼する様にしましょう。

iPhoneの画面割れを放置すると症状が悪化してしまい、完全にiPhoneが機能しなくなる恐れもあります。そうなると修理ではなく新しく買い直す以外に方法がなくなってしまい、時間や費用が高くなってしまいます。iPhoneの画面が割れた場合は、なるべく早めに修理しましょう。

iPhoneの液晶漏れを修理に出す方法

上記でご紹介した応急処置を行って問題なく操作ができる状態だったとしても、画面割れや液晶漏れが起きているiPhoneはいずれ壊れて機能しなくなってしまう可能性が非常に高いです。iPhoneの画面割れや液晶漏れは自然に直ることはないため、修理する必要があります。

しかし、iPhoneを始めて壊してしまった方はどこで修理すればいいのか分からない方も多いと思います。そこで、ここでは画面が割れて液晶漏れが起きているiPhoneを修理に出す方法について解説していきます。

iPhoneを自分で修理するのは危険

最近ではiPhoneの部品をインターネットで購入して自分で修理する「DIY修理」が流行っているようです。しかし、iPhoneの画面割れや液晶漏れを修理するには、知識や専用の工具が必要です。YouTubeなどでiPhoneの分解動画もありますが、知識や専門の工具がないと本体が壊れてしまう恐れもあります。

実際に、DIY修理にてiPhoneが起動しなくなってしまったという事例も多いようです。分解作業中に故障箇所以外や基板を傷つけてしまい、本体が壊れて修理する前よりも酷い状態になってしまうこともあります。

また、一度メーカー以外でiPhoneを分解してしまうと保証が受けられなくなってしまうので、DIY修理で失敗した場合は、買い直す以外に方法がなくなってしまいます。

更に、iPhoneの分解によって電波法に違反していると判断された場合は、違法改造とみなされて1年以下の懲役か100万円以下の罰金を科せられる恐れもあります。iPhoneの修理はApple Storeか専門の修理業者に依頼するのが無難です。

iPhone専門の修理業者に依頼する場合

iPhoneの修理に対応しているお店には、「正規店」と「非正規店」の2種類が存在します。正規店とは、Apple StoreやApple正規サービスプロバイダのことを言います。正規店の場合は、修理に純正のパーツを使用するため、安心して利用できます。

また、正規店の場合は購入時に加入した保証サービスを利用することができます。しかし、正規店に修理を依頼する場合は、事前に予約をしていないと時間がかかったり、対応してもらえないこともあります。また、症状によっては修理ではなく「本体交換」での対応となってしまうため、データを全て失ってしまうことになるので注意が必要です。

非正規店の場合は、純正のパーツではなく「互換品」と言われる部品を使用して修理しています。また、購入時に加入した保証サービスを利用することができません。しかし、修理にかかる金額は正規店で保証を利用して交換するより安い場合もあります。

また、事前に予約をしていなくても即日で対応してもらえるところが多く、画面割れや液晶漏れなら最短15分ほどで修理してくれるお店もあります。更に、本体交換ではなく部品交換での修理が可能なので、データを消さずに修理することができます。

近くに正規店がなかったり、保証期間が過ぎている場合など、正規店を利用するメリットが少ない場合は、非正規店での修理も検討してみましょう。ただし、非正規店に依頼する場合でも注意点があります。それは「お店選び」です。

iPhoneの修理事業は比較的簡単に開業できてしまうため、お店の中には著しく技術の低いところがあります。実際に、非正規店に修理を依頼したら、壊れて返ってきたという事例もあります。お店選びで目安となるのが、総務省の「登録修理業者制度」です。

総務省認定の登録修理業者以外の業者が全て悪い訳ではありませんが、登録修理業者は一定の基準を満たしているお店の証となるため、不安な場合は登録修理業者へ依頼するのが無難でしょう。

まとめ

いかがでしたか?以上が、iPhoneの画面割れで液晶漏れを起こしたときの修理方法についてでした。iPhoneの画面割れや液晶漏れは、放置すると症状が悪化して最悪のケースだと本体が機能しなくなってしまうこともあります。

そのため、iPhoneの画面が割れた場合は、軽度の症状でも応急処置を行い、データのバックアップを取ってからなるべく早めに修理するようにしましょう。iPhoneの画面割れや液晶漏れを修理するには、Apple Storeなどの「正規店」と、民間修理業者の「非正規店」があります。

今記事を参考に、自分に合った修理方法を選んでください。

総務省登録修理業者「モバイル修理.jp」についてはコチラ>

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