湖に落としたiPhone11が、6ヶ月ぶりに持ち主と奇跡の再会を果たしたと、海外の情報メディアappleinsiderが報じています。
どのような経緯でiPhone11は、持ち主の元に帰ることができたのでしょうか。
YouTuber夫婦の活躍
奇跡の立役者は、カナダのブリティッシュコロンビア州チリワックに在住のクレイトン・ヘルケンバーグ夫妻です。ヘルケンバーグ夫妻は地元の湖に落とされたアイテムや、ゴミ清掃を行なっているシーンを撮影して、YouTubeで公開しています。
この日も、いつものように動画撮影をしながらハリソン湖の湖底を探索していたところ、複数台のスマートフォンが見つかりました。その中でもiPhone11は、これまで見つけたiPhoneや携帯電話よりも状態が良かったため、ヘルケンバーグ夫妻は家に持ち帰ることにしたのです。
持ち帰ったiPhone11を清掃し、乾かしたところ正常に電源が入りました。この時点ではいったいどのくらいの期間、湖底に沈んでいたのかわかりませんが、水没したiPhone11の電源が入ったこと自体が奇跡といっても過言ではないでしょう。
ただマイクやスピーカー部分は、腐食が激しく正常に動作しませんでした。クレイトンさんはiPhone11に挿入されたSIMカードを取り出し、別のデバイスに挿入して持ち主にテキストメッセージを送ったところ、バンクーバーに在住のファテメ・ゴデシさんに繋がったのです。
iPhone11と持ち主の再会
ファテメさんは2020年9月ごろ、友人とハリソン湖でボート遊びをしていたとき、セルフィー撮影でバランスを崩してしまいiPhone11を湖に落としてしまったのです。
すぐに管理事務所に駆け込み相談したのですが、水中に落ちてしまったiPhoneを見つけるのは不可能だといわれてしまい、ファテメさんは諦めて別のスマートフォンを購入したそうです。なおクレイトンさんから送られてきたテキストメッセージは、当初、友人のいたずらだと思い、連絡を取ろうとしなかったようです。
ですが何度かやり取りしているうちに、自分が落としたiPhone11だと確信したファテメさんは、チリワックまで取りに伺うとクレイトンさんに伝え、6ヶ月ぶりの再会を果たしたのです。
iPhone11の耐水性能
湖に落としてしまったiPhoneが完全防水だったら、浸水による腐食の影響を受けずに普通に使えたのかもしれません。ですがAppleは防水とはいわず耐水と性能表に記載しています。iPhone11は水深2m、30分間水中に置かれた状態でも、品質に影響が出ない耐水性能を持っていますが、6ヶ月もの間、水中に置かれたとなれば電源も入らず、データを取り出すことさえできなくてもおかしくありません。
腐食による部分的な損傷は受けましたが、電源が入るという奇跡は保存されたデータの取り出しを成功させたのです。ファテメさんのiPhone11には、ハリソン湖に落とす直前のファテメさんが写っていたそうです。
Appleが出した性能表以上の性能を見せたiPhone11ですが、この耐水性能を過信せず、お風呂やプール、iPhoneが濡れてしまうような場所での利用は避けるようにしましょう。
Source&Photos:appleinsider、Aquatic Monkey(YouTube)