時々、水没していたiPhoneが救出され、何事もなかったかのように動作したというニュースが、海外から発信されることがあります。
今回はカナダの湖面が凍る極寒の湖底に沈んでいたiPhone11 Proが、救出され無事持ち主のところへ帰ったことを情報メディアiPhoneHacksが伝えています。
湖面の凍る環境で1カ月間も
アンジー・キャリアーさんは、カナダにあるサスカチュワン州ワスクサイウ湖で、家族と一緒に釣りを楽しみながら自分自身の誕生日をお祝いしていたとき、膝の上においていたiPhone11 Proがバランスを崩してしまい、そのまま湖面に開けた釣りをするための穴から凍てつく湖の中に沈んでしまったのです。
アンジーさんはiPhone11 Proが落ちていった場所は分かっていましたが、取り戻す方法がなかったことから行動にできませんでした。もしかすると購入したiPhone11 Proが、まだ保証期間中だったこともあるため、交換を考えていたのかもしれません。
そんなとき、アンジーさんは「磁石を落とせば、くっついて取れるのでは」と思い、ダメ元でやってみようと思ったのです。iPhone11 Proの救出の様子はYouTubeで公開されていますが、水中カメラを使って落ちている位置を確認し、その場所に磁石を落とすというとても原始的な方法でした。
そして2時間の格闘の末、ようやく磁石がiPhone11 Proをキャッチして、1カ月ぶりに再開を果たしたのです。
救出されたiPhone11 Proの状態は
もともとiPhone11 Proの耐水性能は「水深4mの場所で30分間」と、Appleが公式サイトに掲載しています。アンジーさんも電源は入らないだろうと諦めていたようですが、しっかり乾燥させてから充電を始めると問題なく充電することができました。
「壊れていないのではないか」という期待と共に、電源を入れてみるとiPhone11 Proは起動、これまで1カ月間も凍てつく湖底に沈んでいたとは思えないほど、全てが機能していたというのです。これまでも水没してしまったiPhoneが、救出した後も問題なく使えている事例をいくつかお伝えしてきました。
iPhoneは長い間、水中で放置されても破損箇所はほぼゼロに等しいことが証明されたことになります。
ただAppleは、水没などによる故障の場合、メーカー保証対象外としているため、自らの手で水没させることはやめた方がいいと思いますが、アンジーさんのように幸運なケースも多く散見されるため、Appleはもう少し自信を持って、耐水性能をアピールしてもいいのかもしれません。
iPhoneの耐水性能は年々向上している
iPhoneの耐水性能ですが年々強化されており、はじめてAppleが公式に耐水性能を搭載したモデルとして発表されたiPhone7/7 Plusは、水深1mで30分間の耐水性能しかありませんでした。そして耐水性能が向上されたのがiPhone XSで、それまで1mだった水深が2mの水圧に耐えられる性能にアップデートされたのです。
そしてアンジーさんも利用しているiPhone11 Proは水深4m、2020年に発売されたiPhone12では水深6mの耐水性能が搭載されたのです。
このままいけば今年発売されるiPhone13でも耐水性能が向上され、今まで以上に水に強いiPhoneとなって登場するかもしれませんね。
Source:iPhoneHacks、Apple、YouTube
Photos:iPhoneHacks