海外情報サイトで昨年の秋ごろ、エンジニアのケン・ピロネル氏がLightningコネクタをUSB-Cに交換したiPhone Xを、オークション サイトで販売したところ、かなり高額で販売されたというニュースが飛び込んできました。
そんな凄腕のエンジニアに触発されたゲルノット・イェブストル氏も、同じようにiPhone XをUSB-Cに交換し、さらに防水性能まで持たせ、本人曰く「世界初となる防水USB-C iPhone」を作成しました。イェブストル氏は、Appleが渋っているUSB-Cへの交換プロジェクトを立ち上げるための資金源として、作成したiPhone Xを販売することにしたのですが、思っていたような価格で売買されず、落ち込んでしまったと9TO5macが伝えています。
昨年発売されたUSB-C iPhone Xは…
ピロネル氏が作成しeBayで販売したUSB-C iPhone Xは、当時86,000ドル(約998万円)で競り落とされました。この実績を知っているイェブストル氏は、防水性能も持たせたことから、同等の金額がそれ以上の高額になるのではないかと予測していました。
そしてeBayに出品された防水USB-C iPhone Xは、コレクターによって落札されたのですが、その価格は予想していた金額をかなり下回ってしまった3,000ドル(約34万5千円)で落札となったのです。ピロネル氏が作成したモデルより、性能としては上のはずなのに初回のようなインパクトはなかったのかもしれません。
それ以外にも改良されたモデルになっているため、購入したとしても修理ができなかったり、急速充電機能が利用できなかったり、USB-Cの双方向サポートがなく単方向なサポートであるという保証がないなど、いくつかの制限が購買意欲を削ぎ落としてしまったのかもしれません。
またAppleの動向が、USB-Cを搭載したモデルへの進化ではなく、ポートレス化の道に進もうとしていてiPhone14では、Lightningコネクタではなくポートレス化されたモデルが登場するかもしれないのです。
そうなると、USB-Cのプロジェクトのために高額なモデルを購入したとしても、この先、USB-Cへの変更はあまり意味をなさないと判断されてしまったのでしょう。こうして世界初の防水USB-C iPhone Xは、思ったよりも良い結果を振るわず、イェブストル氏の期待通りの結果にはなりませんでした。
MagSafeがiPhoneを変える
すでにMagSafeを搭載したiPhoneのフラグシップモデルが登場して、2年が経過しました。この流れからポートレス化するのではないかというリーク情報もすでに登場しているため、iPhone14 ProモデルはLightningレスモデルに期待が集まっています。
タイミングが悪かったのかもしれませんが、USB-Cを搭載したiPhoneはそれなりに需要もあることから、イェブストル氏は、クラウドファウンディング等を利用してプロジェクトを立ち上げ、誰もが安心して利用できるiPhoneモデルを開発しても良いのかもしれませんね。
Source:9to5mac