アルプスの雪山でスノーボードを楽しんでいたティム・ブレイクリー氏は、誤って4m以上の深さがあるクレバスに落下してしまったのです。
そんなブレイクリー氏を救ったのは、iPhoneに搭載された緊急SOSでした。どのような経緯で救出されたのか、オーストラリアのニュースメディア7Newsが報じています。
幸運だった落下位置
ブレイクリー氏が落ちたクレバスは4m以上の深さでしたが、幸運だったのは壊れやすいスノーブリッジに着陸したことで、それ以上の落下を防ぐことができたのです。
さらにもう一つの幸運は、彼のiPhoneが落下の衝撃で破損していなかった点です。いくら雪の上とはいえ、4mも落下すればダメージを受けることは避けられないでしょう。
しかも彼は、すぐに緊急SOSのことに気づかず、今置かれている状況を感情的にSNSに投稿していましたが、しばらくすると同機能に気がついたのです。
しかもこの時、iPhoneのバッテリー残量は3%、つかんでいた電波は3G接続でした。ここでスリープボタンを5回続けて押すことで、緊急SOSへの通報を行うことができ、無事に救助隊が駆けつけ救出されたのです。
緊急SOSの操作を覚えよう
いざという時や、身体の自由が効かないなど、Siriにお願いする方法もありますが、モデル別にSOSや登録しておいた連絡先に通報する操作が用意されています。
iPhoneはモデルによって、緊急SOSの操作が違います。iPhone8以降のモデルであれば、ボリュームダウンボタンと、スリープボタンを同時に長押しすると緊急SOSへ通報する画面が表示され、そのまま押し続けるとカウントダウンが始まり、緊急ダイヤル先に電話をかけることができます。
ここで緊急SOSのスライドバーを操作すれば、すぐに通報することができますが、身動きが取れないような状況下でも通報できるように、設定にある「5回押して通報」も有効にしておくことをお勧めします。
いくつかの反省点
こうして無事に救助されたブレイクリー氏は、救助隊にもAppleに対しても感謝の言葉しか出てきませんでした。スノーボード歴17年のベテランにも関わらず、このような事故に巻き込まれてしまうことがあります。
また彼は、事前に滑るエリアについて調査をして、クレバスに対する対策を行っておけば、このような事故にならなかったかもしれないと内省したと語っています。そして最後にブレイクリー氏は両親に向かって、もう二度とやらないことを約束したのでした。
Source:7 News、Apple(緊急SOS)
Photos:Apple