豪州裁判所、「エラー53」のiPhoneを修理しないAppleに対して罰金命令

Appleは、昨年、多くのユーザーに影響を与えた「エラー 53」のバグで、オーストラリアの連邦裁判所によって9百万ドルの罰金の支払いの命令を受けました。

オーストラリアの消費者委員会は、この問題に関してアップルに対して訴訟を起こしました。

サラ・コート氏は、シドニー・モーニング・ヘラルド氏の報告によると、アップル社は、オーストラリアの顧客がサードパーティによって修理された製品を修理するのを拒否しています。

消費者側の言い分としては、iPhoneやiPadのガラスは割れやすく、割れた画面を修理しただけで、保証されなくなるのはおかしいと、抗議しています。

しかし、Apple側の見解としては、第三者による修理があったため、Appleが修理することはできないとしています。

修理の本来のあるべき姿について、「iPhoneの基盤システムを損傷しない」限り、第三者によって「顧客と消費者は自由にスクリーンやその他の修理を行うことができる」必要があるのではないかと訴えています。

声明のなかで、Appleはオーストラリア市場への取り組みを約束し、顧客に優れたサービスを提供するためにできることを続けるとしています。

Appleの広報担当者は、「われわれは提供するサービスを強化する方法を絶えず探しており、これについてACCCと非常に生産的な会話をしていました。

オーストラリアのすべてのお客様に優れたサービスを提供するためにできる限りの努力を続けます。」と述べています。

Appleは2016年に、顧客がホームボタンを第三者に置き換えたときにエラー53が発生したと説明しました。

セキュリティチェックを実行し、Touch IDモジュールが異なるため、デバイスはチェックに失敗してしまうために発生してしまうエラーです。

この問題は、合衆国での集団訴訟の対象でもあったが、それは最終的には棄却されました。

エラー53に関連したバグ

エラー53に関連する不具合は様々あります。

・iOS 11.3がインストールされている、iPhone 8、iPhone 8 Plusでエラー 53が発生します。

・正規の修理を受けたiPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone Xの3機種で明るさの自動調整機能や、True Tone機能が正常に作動しなくなるなどの不具合が確認されています。

これらの問題について、Appleはコメントを差し控えています。

エラー53が発生したらどうすればいい?

正規の修理を受ける

これが一番の方法ですが、正規の修理を受けることがエラーの解消に効果的です。

結局、ディスプレイを交換するだけでなく、チップを交換する必要があるために発生しているのが、エラー53です。

であれば、チップを交換してくれる正規の修理を受けるのが問題解決への早道です。

ですが、Appleの保証が切れている場合の修理費用は高額になるケースが多いです。

Appleには標準でついてくる1年間の保証があります。

また、保証期間を延長するAppleCare+があります。

Appleの標準保証と、AppleCare+の違いは、保証期間の長さの違いです。

保証の有る無しで、料金がだいぶ違ってきますのでしっかりと確認しましょう。

Apple Care 未加入の場合

以下のいずれかに該当する場合は、下表の修理サービス料金が適用されます。

  • 過失や事故による損傷により iPhone の画面を交換する必要があるが、AppleCare+ には加入していない場合。
  • Apple 製品限定保証の保証期間中に iPhone の画面が破損した場合。
  • iPhone の画面が機能しなくなったが、その iPhone が Apple 製品限定保証、消費者法、AppleCare+ のいずれの対象にもならない場合。
  • iPhone の画面以外にも過失や事故による損傷がある場合は、下表の「その他の損傷」欄の料金が適用されます。

AppleCareに加入している場合

AppleCare+ では過失や事故による損傷が最大 2 回まで保証対象になります。

修理の際は、以下のAppleCare+ サービス料がかかります。

下記は、AppleCare+ にご加入のお客様が、1 回分の料金 (AppleCare+ サービス料) です。

画面以外にも過失や事故による損傷がある場合は、「その他の損傷」の料金が適用されます。

 

Appleのソフトウェアアップデートを待つ

Appleが正式にコメントをしていないのでわかりませんが、いずれソフトウェアのバージョンアップにより症状が改善する可能性があります。

そもそもハードウェアチップで画面の表示を制御しているため、ソフトウェアで解消できるかという疑問があります。

こちらは、あまり期待できませんが、もしかしたら裁判の結果によっては対応する可能性もあります。

Source:9to5Mac via Apple

 

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