Apple、イタリアのホームページでiPhone Slowdown Sagaについての注意を呼びかけ
昨年、イタリアの競争当局は、顧客に通知することなく、iOS 10.2.1で導入されたiPhoneパフォーマンス管理システムに関連した「不正な商慣行」に対して1000万ユーロの罰金を科し、Appleに打撃を与えました。反トラストウォッチドッグは、このアップデートは計画的な陳腐化の一形態であると述べました。
調査の結果、Appleはイタリアのホームページにこれらの「不正確な」慣行についての消費者保護通知を追加することを余儀なくされました。この通知は、大まかに以下に翻訳されており、TwitterのsetteBITによって発見されました。
Apple、Apple Distribution International、Apple Italia、およびApple Retail Italiaは、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s Plus、またはiPhone 6s Plusを所有している消費者が、iOS 10以降のアップデートを適切な情報を提供せずにインストールするように導きました。
アップデート後にパフォーマンスが低下したことが証明された場合（適切なコストでのダウングレードやバッテリの交換など）、スマートフォンのパフォーマンスを選択し、デバイスの元の機能を復元する手段を（タイムリーに）提供することが求められました。
この慣行は、イタリア競争管理局によるイタリア消費者法の政令第206号第20、21、22、および24条に従って誤って評価されました。
iPhoneの速度低下についての復習が必要な人のために、FAQを読んでください。これが重要な抜粋です。
なぜAppleはいくつかの古いiPhoneモデルを減速させているのか？
iPhoneは、他の多くの家電製品と同様に、寿命が限られているリチウムイオン電池で動いています。あなたのiPhoneのバッテリーが古くなるにつれて、電荷を保持する能力はゆっくりと低下します。
化学的に老朽化したバッテリーは、インピーダンスが増加する可能性があり、iPhoneの他のコンポーネント（CPUやGPUなど）から要求されたときに突然の電力の急激な増加をもたらす能力を低下させます。バッテリーのインピーダンスは、充電量が少ないときや低温時にも一時的に増加します。
十分に高いインピーダンスのバッテリーは必要なときにiPhoneに十分な速さで電力を供給することができないかもしれません、そして、アップルは装置をシャットダウンすることによって電圧の低下に対して部品を保護します。
Appleは、iPhoneがユーザを突然シャットダウンしたのは良い経験ではないと認識し、iOS 10.2.1以降、これらのシャットダウンを防ぐためにシステム保護機能を搭載した電源管理機能を実装しました。
昨年、Appleは、顧客のアップグレードを促進するためにApple製品の寿命を故意に短くしたり、ユーザエクスペリエンスを低下させたりすることは決してなく、故意にもしないと述べ、計画的な陳腐化を否定しました。
Apple製品の寿命を故意に短くしたり、ユーザーの体感を悪くして顧客のアップグレードを促進したりするために、私たちは何もしませんでした。私たちの目標は、常に私たちの顧客が愛する製品を作り出すことであり、そしてできるだけ長くiPhoneを長持ちさせることは、その重要な部分です。
Appleは最終的にiOS 11.3にBattery Health機能を導入し、パフォーマンス管理システムを無効にし、2018年中iPhoneの電池交換価格を引き下げることで懸念を和らげました。
まとめ
この問題は、イタリアだけではなく全世界で問題となりました。当時は、iPhoneの売り上げ低迷に伴い買い替えを促す目的で、Appleが意図的に仕組んだのではないかと噂されましたが、Apple側はiPhoneのシステムを保護するために、あえて機能を低下させることにより、iPhoneのシステムを保護するとしています。
ですが、あまりにも速度が低下してしまうことや、速度が低下する理由も明らかにされないまま動作速度が遅くなるという事態が発生したためユーザーからの反感を買ってしまった形となっています。
その後のアップデートではiPhoneの動作速度が遅くなる問題は改善されており、通常に使用することができています。
原因としてはシステム側の問題でシステムを回収することにより改善することができました。
これにより、新しいiOSを搭載することができる機種では最新のOSであっても動作速度を気にする必要はありません。
こうしたユーザーの声をしっかりと受け止め反映させるのはAppleらしさなのかもしれません。
Source:macrumors
