いよいよ間近に迫ったiPhone12の発売ですが、もしかするとあることが理由で売り上げが全体で25~30%もダウンしてしまうかもしれないと、ミン・チー・クオ氏の新たなリサーチノートで述べています。
WeChatとTik TokがApp Storeから姿を消す
アメリカのトランプ大統領は「アメリカ国民の個人情報が、中国に流出する恐れがある」として、WeChat(テンセント)とTik Tok(バイトダンス)との取引を禁止する大統領令に署名したのです。
これにより2つのアプリは、App Storeから姿を消すことになります。
今すぐではありませんが大統領令が施行される9月20日からは、ダウンロードができなくなるでしょう。一度消してしまうとApp Storeからインストールすることができないため、誤って消さないようにしましょう。
もしかすると通信制限やアプリの起動を許可しないなどのアップデートが実施された場合は、ダウンロードだけではなくアプリを起動することさえできなくなる可能性があります。
この禁止措置によってAppleのiPhone12が影響を受けてしまうと、アナリストのミン・チー・クオ氏が警鐘を鳴らしています。
iPhone12の成功を左右する結果になりかねない
クオ氏は、WeChatやTik Tokがアメリカ国内のApp Storeからのみ削除されるようであれば、全世界に出荷している3~6%程度に影響が出るだろと語っています。もしこれが世界規模でApp Storeから削除されたことを考えると、出荷台数への影響は25~30%も減少するだろうというのです。
しかもAppleにとって中華圏での総収益は15%強をしめており、重要視している地域でもあります。
多くのユーザが利用しているWeChatやアプリが使えないとなれば、「Androidを買う」というユーザが増えてしまい結果的にiPhoneは売れなくなるというのです。
WeChat、Tik Tokに生き残る道はあるのか
iPhoneの場合、アプリのインストールについてはすべてApp Storeからとなっているため、Androidのような自由にアプリをダウンロードしてインストールするような環境はありません。
そのため不正に入手した場合でも、インストールすることはできないでしょう。
WeChatやTik Tokをアメリカ企業に売却することが、この2社が生き残る道のようです。
期限となる9月20日までにどのような決着がつくのか、その結果次第でiPhone12の出荷台数に影響が出かねない大きな話になってしまいます。クオ氏の描く最悪なシナリオにならないように、いい形で決着がついてもらえるといいですね。
Source&Photos:MacRumors