ブルームバーグの記者、マーク・ガーマン氏は、なぜAppleがTouch IDの採用を拒み、Face IDの搭載を推し進めているのか、その理由を次のように述べています。
それはAppleが発売しているすべてのデバイスに、Face IDを搭載することです。
Appleはその理想を実現するため、Touch IDの搭載を拒み続けていますが、受け入れなくてはならない状況が世界を覆ってしまい、苦しい選択肢をiPhoneやiPadで求められています。
すべてのデバイスでFace ID化が実現しない理由
Appleが持つ理想は分かりましたが、実際に周りをみるとAppleが発売しているデバイスの一部は、未だにTouch IDを採用しています。
またiPad Air4で、はじめて電源ボタンに統合されたTouch IDが誕生しました。この新しいタイプのTouch ID登場に多くのユーザは一喜一憂したのですが、Appleとしてはある想定範囲の出来事だったのかもしれません。
その理由は「セキュリティレベルを維持しつつ、コストを下げなくてはならない」からです。
Face IDの導入に関しては未だにコストがかかるため、安価な価格帯で人気を博しているiPhone SEやiPadでは、外せない選択肢となっているのです。実際に価格帯が比較的に低いデバイスほどTouch IDが搭載され、その逆に高額なモデルであればあるほどFace IDを搭載しています。
これらの結果をふまえると、今からTouch IDを採用したフラグシップモデルの開発は考えていないと思った方が良いのかもしれません。また、いつになるかわかりませんが、すべてのiPhoneと iPadからFace IDに切り替わるでしょう。
このことから近々登場が噂されているiPhone SE3も、iPhone8ベースのモデルではなく、iPhone XRベースのFace ID対応モデルにかわるかもしれませんね。ただ、この仕様変更が価格にどう影響するのかが気になるところです。
時間はかかるけど実現化を目指す
またガーマン氏は、2022年以降にMacBookのFace ID化が始まると述べています。
この話題も突如、浮上してきたものではなく、2017年にリリースされたBig Surのベータ3版の中からいくつかのコードが見つかっています。
見つかったコードは、PearlCameraのサポートや、FaceDetect、BioCaptureなど、Face IDを構成するために必要です。
このようにFace IDを構成するコードも見つかっていることから、MacBookやiMacのFace ID化を進めている最中なのかもしれませんね。
iPhone14へのTouch IDは期待できない
Appleの目指すところが全デバイスへのFace ID搭載であることがわかった以上、我々がいくら声を大にして「iPhone14にTouch IDを」と叫んだところで、その声がAppleに届くことは難しいでしょう。
ですが万が一のこともあるので、少しだけでも期待して待つことにしましょう。
Source:9to5mac