2022年3月18日、多くのユーザが待ち望んだiPhone SE(2022)が発売されました。搭載されたチップセットはiPhone13と同じA15チップで、5Gサービスに対応したにも関わらずバッテリーの稼働時間が前モデルより伸びる結果となりました。
そんなiPhone SEに暗雲が立ち込め始めたと、Appleの動向に詳しいミン・チー・クオ氏が自身のTwitterを通してコメントしています。
出荷台数を下方修正したクオ氏
クオ氏は、2022年に出荷されるiPhone SEの台数を、2,500~3,000万台になるだろうと予想していました。ですが、Apple Storeでは翌日出荷、または在庫有りとなっている状況から需要が低いと判断、出荷台数の予想を、1,500~2,000万台と下方修正したのです。
一時期、iPhoneを製造するサプライヤーの地域が、新型感染症によるロックダウンの影響が懸念されていましたが、クオ氏は「このロックダウンがiPhone SEの出荷台数の予想を下方修正した理由ではない」ことも合わせて伝えています。
人気の高いモデルであれば予約段階で売り切れてしまい、次回入荷もいつになるかわからないという状況になりますが、iPhone SEはそのような状況ではないことからクオ氏の予想「iPhone SEは需要が低い」という考え方につながったのでしょう。
ですが、このクオ氏の意見を真っ向から否定する声が、多くのサプライヤーから聞こえてきたのです。
クオ氏の予想が否定される結果に
クオ氏の予想が的中しているのであれば、現時点で生産台数の縮小化が伝えられてもおかしくない状況ですが、そのような声がサプライヤーから届くことはありません。その逆に、生産は順調だという声が聞こえてきています。
情報メディアのEMC Oneでは、Appleの大手サプライヤーであるFoxconnが、出荷台数が落ち込む4~6月を迎えても、iPhoneの生産台数が落ち込んでいないことを報じています。またDigiTimeでも、iPhone SEとAirPodsの生産台数を減産するだろうという情報に、台湾を拠点にしているサプライヤーは、Appleからの同モデルの減産指示は受け取っていないと述べています。
これらのことを踏まえると、iPhone SEの需要がないのではなく、需要に対してバランスの取れた生産台数になっていると考えられるのではないでしょうか。