年内に発売されるiPhone14シリーズの製造に向けて、各サプライチェーンは多くの労働者を雇用することで、年々増えるiPhoneの需要に応えられる体制を作りつつあります。ですが、Appleの動向に詳しいアナリストの郭明錤 (Ming-Chi Kuo)氏が、今後のCOVID19への対策次第で、生産に影響が出ることを伝えています。

 

ロックダウンがiPhone14シリーズの発売日を左右する

Apple大手のサプライチェーンFoxconnでは、多くの労働者を雇用する準備ができていました。体制を整えたことを報じた翌日、同社は新規採用を停止したのです。原因はCOVID19によるロックダウンで、工場を稼働することができないからです。

 

クオ氏は、68月の期間はiPhone14の生産にとって重要な時期であり、ロックダウンが6月までに解除されなければ、同モデルの生産はFoxconn内でも分配して生産にあたるため、充分な台数を確保することが難しくなるでしょう。

 

ただ未だに衰えを知らないCOVID19が中国で猛威を振るっており、地域によっては1ヶ月近くロックダウンが続いている状況です。この状況が続けば、そう簡単にロックダウンが解除されることはないため、クオ氏の恐れていた可能性が現実のものになってしまう可能性が高くなります。また、海外メディアのDigiTimeでは、iPhone12の時と同じように、iPhone14は発売時期を遅らせて発売する可能性があると推測しています。

 

COVID19とチップ製造機のダブルパンチ

先日、お伝えしたチップ製造機が思うように製造できず、納期が遅れている問題と、COVID19による影響がiPhone14の発売に大きな影響を与えることは、避けられない問題といえるでしょう。

 

そうなると、これまでApple以外の各キャリアが取り扱ってきた台数を確保することができず、Appleが優先に発売して、生産が追いつくと各キャリアに配分されるといった分配方式が取られる可能性が高まってきます。

 

また今回のトラブルは、他の製品にも影響を与えることは必死で、Appleも今秋に開催されるイベントでは、思ったようなスケジュールで各デバイスを発売することは難しくなるでしょう。

 

Appleが、ここまで大きな影響を受けるのは久しぶりで、この危機をどうやって乗り越えていくのか、そしてスケジュール通りiPhone14は発売されるのか、かなり大きな問題を抱えたことになるのかもしれませんね。

 

 

SourceIT之家

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