2020年、携帯電話業界は次世代通信規格5Gを提供するための大きな変化の年になりますが、それに合わせた5G対応スマートフォンも、どうなるのか注目を集めています。

そんな中、今年9月ごろに登場すると思われる次期iPhoneについては、完全なる5G対応ではない可能性が出てきました。

5Gの規格について

5Gは2つの方式の電波を使うことで、一般的にいわれている超高速通信を可能とします。

スタンドアロン式(SA)は24.25〜52.6GHz(ミリ波)の非常に高い周波数帯域を利用して、データ通信速度の向上を図っています。ノンスタンドアロン式(NSA)は、既存の4G/LTEを利用しつつ、5Gへの対応が可能ですが10Gbps等の超高速通信には対応していません。

スタンドアロン式では新たにアンテナを設置し、はじめからエリアを拡大していく必要があるため、サービス開始と同時に広域でのサービス提供は難しい状況です。しかしノンスタンドアロン式を採用すれば、広いエリアをカバーしている4G/LTEを利用して5Gサービスを提供しつつスタンドアロン式への準備が可能となります。

ただしエリアの拡大に時間がかかってしまう理由の一つに、スタンドアロン式で採用された高周波数帯域の電波があげられます。

それは高周波数帯域の電波は、直進性は増すのですが障害物に当たると反射してしまうという特性を持っています。

そのためアンテナ基地局を細かく配置する必要があり環境が整うまでに時間がかかり、4G/LTEを利用したノンスタンドアロン式の採用となったのでしょう。

総務省でも5Gサービスは、サービス導入時はノンスタンドアロン式で提供し、スタンドアロン式への対応については202X年以降になると予想されます。

ミン・チー・クオ氏も5Gに言及

Appleの動向に詳しいアナリストとして有名なミン・チー・クオ氏も、2020年に登場する次期iPhoneについては5Gに対応したモデルが日本でも登場すると予想しています。

しかし日本ではスタンドアロン式でのサービス提供は、202X年に対応すると発表しています。

ですがミン・チー・クオ氏の報告では5G対応のiPhoneは世界5カ国で発売され、その中には日本も含まれています。

ですが日本でのスタンドアロン式を採用した5Gサービスは、まだまだ先の話になることから国内ではノンスタンドアロン式のみが発売されるのかもしれませんが、一部のエリアでスタンドアロン式のサービスが提供されるとしたらミン・チー・クオ氏の予想があたっていることになりますね。

次期iPhoneは買うべきか

以上のことから2020年に発売される次期iPhoneについては、ノンスタンドアロン式に対応したモデルとなることが見込まれます。

そして今後、スタンドアロン式のサービスが提供された頃に登場するiPhoneやスマートフォンは、両方式に対応したモデルとして発売される頃でしょう。

そう考えると、今の段階で無理に5G対応のモデルを購入する必要はありません。2020年に発売される次期iPhoneは見送り、スタンドアロン式に対応したiPhoneが国内で発売された頃にスタンドアロン式対応の5G対応iPhoneに買い替えてはいかがでしょうか。

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