iPhoneやiPadのセルラー版に搭載されているGPS機能やセルラー網の位置情報が、墜落して行方不明になっていたセスナの位置を特定することができ、搭乗していた父娘の生命を救ったことを、海外情報メディアappleinsiderが伝えています。

 

iPadの位置情報が発見の決め手に

ペンシルベニア州のウィルクスにあるバールスクラントン国際空港から、飛び立った2人乗りの小型セスナには58歳の父と13歳の娘が搭乗していました。

 

離陸直後に州警察が監視していたレーダーから、セスナが姿を消したことを発見、すぐに捜索を開始したと述べています。行方不明になったセスナを見つけるために、米空軍救助調整センターらに支援を依頼したのですが、発見に至るまで5時間という時間を費やしてしまったのです。

 

そして5時間後、空港から南東の方向、約7マイルの樹木が茂ったエリアで墜落しているところが発見されたのです。

 

発見のきっかけは娘が利用していたiPadだった

セスナがどこに墜落していたかを特定するために利用したのが、娘が所有していたiPadの位置情報特定の機能だったのです。今回の発見に至った経緯では、GPSではなくセルラー網のアンテナが最後に電波を受信した位置から特定ができたようです。

 

発見された父娘は墜落による大きな怪我はなかったのですが、低体温症になる手前で救助隊に発見されたため、命に別状はなくすぐに病院へ運ばれていきました。低体温症にならなかった理由は、お互いが身体を寄せ合い暖かさを保っていたようです。

 

しかも墜落したエリアは非常に樹木が茂っていたため、この地域で墜落すると生存する確率がかなり低くなると救助隊チーフが述べていました。これは茂った樹木に当たることなく、すべてを通り抜けた父娘に奇跡が起きたとしかいいようがないでしょう。

 

実は過去にも

2011年、iPhoneに搭載されている「探す」機能が、海に墜落したチリ空軍の飛行機を見つけるきっかけとなったようです。またApple2021年に紛失防止タグAirTagもリリースしたことから、物だけではなく何かの事件に巻き込まれてしまった場合も発見につながるかもしれません。

 

このようにiPhoneiPadのセルラーモデルで、位置情報などに対して悪いイメージを持ってしまう人が多いかもしれませんが、連絡ができないような緊急事態の状況でも見つけてくれるきっかけになることが証明されました。

 

これならいざという時でも、安心できますね。

 

 

Source:appleinsider

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